好きって言わない ［yuta_t］

Chapter22 夏らしく ページ23

高校２年生。夏。









学校帰り地元の駅の改札で
思いっきり裕太と目が合って
避けるに避けられず一緒になった帰り道









A「ママから聞いたけど

いろいろ忙しくなってきたみたいだね

すごいじゃん」









裕太「別に・・・そうでもねーよ」









A「ホノカにメール返信した？」









裕太「あー・・・まだしてない」









ホノカとの関係も戻り
ガクも含めて時々３人で
会うようになっていた









もちろん裕太も誘うけど
返事は毎回同じで









「ごめん行けない」









来年の夏には
受験向かって一直線の私達
まだ時間に自由がきくこの夏休みに
青春っぽい思い出を作ろうと
どこかに遠出する計画があがっていた









A「まーでも来れないよね

いろいろ問題ありそうだし

・・・おみやげ買ってくるね」









裕太「まだ何も言ってねーけど」









A「でも事務所とか

まずいんじゃないの？」









裕太「・・・行く」









A「え？」









裕太「俺、行くから！

じゃーな！」









・・・。









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夏休み。







私達が選んだ行き先は
那須塩原の貸コテージ









簡単に見つかると思っていた
行き先も高校生だけってなると
行ける場所が途端に限られ









大学生のガクのお兄ちゃん
そしてその彼女さんと
私達４人で行くことなった









出発当日
私と裕太の待ち合わせ場所は
２人の別れ道









待っていると
少ししてあくびをしながら
やってきた裕太









A「おはよ」









裕太「・・・はよー」









A「起きてないじゃん」









裕太「起きてんだろ？」









A「そ？

・・・食べる？」









見せたタブレットケースに頷く裕太









手のひらに落とした
タブレットを口に放り込む









次の瞬間









眉間にしわをよせ
私を睨むように見る裕太笑顔の私









裕太「・・・何これ？

うわっかぁーらっ！

まじ・・・辛っ」









A「おはよ！うーた(笑)」









裕太「・・・。」









A「目覚めたでしょ？」









首を傾げて
少しムッとした裕太を見て思う









いつもそう









離れてはまた近づいて









だから私はあなたを






　
　
　
　


やめられない

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