好きって言わない ［yuta_t］

Chapter19 止まらない ページ20

動揺を隠して
話し出すまでの時間









何分も何十分もあったようにさえ感じた









全力で頭の中を再起動して
やっと出た言葉は









A「いっ・・いいよって

言ってないのに！」









裕太「別にいいじゃん

俺が買ったんだから」








A「そういう

問題じゃないでしょ？」









裕太「確かに・・・

今のって間接キスに入るのかな？」









私の目の前のこの人は
何を言ってるのでしょうか？









いつの間にこんな事を言うように
なってしまったのでしょうか？









A「やめてよ！

入るわけないじゃん！」









裕太「そっか(笑)」









余裕な裕太にムカついて
これ以上の動揺は見せられないと
ピザまんに思い切ってかぶりつく









裕太「Aさ・・・」









A「今度は何っ？」









意地になって
これでもかっていうくらいに
残った全部のピザまんを頬張って
少しぶっきらぼうに返した返事









裕太「キスしたことある？」









・・・。








・・・。







・・・。








キ、キ、キ、キス？








キス、、した、、、ことある？








そう言ったの？









驚きのあまり噛むことさえ忘れ
固まったまま裕太に視線を向けると









そこにはさっきまでイタズラに
笑っていた裕太はなく
マジメな顔してじっと私を見つめる目








・・・これはからかわれてるんだ









そんな状況に耐えられず
逃げるように視線をそむけ









口の中にあった残りを
力を入れて飲み込んだ









A「いきなり何？

あるわけないじゃん！」









・・・しまった









一瞬にして私を襲う
『後悔』の二文字









・・・あるとかないとか
言わなきゃよかった









・・・私、何言ってるんだろう









必死に自分の発言に対しての
撤回案を考えてると

　
　
　
　
　
　
　
　
　









裕太「キスしよっか」









・・・。

Chapter20 なくなった距離→←Chapter18 ふいに・・・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す