好きって言わない ［yuta_t］

Chapter16 交差する想い ページ17

高校１年生。冬。








学校生活にもすっかり慣れて
入学して仲良くなった
アヤとスミレとミワの３人と
いつも一緒にいた







４人で過ごす時間は
本当に本当に楽しくて








４人とも帰宅部なのに
学校帰りには教室に残って









帰宅を促す校内アナウンスが
流れるまで話したり








買い物やカラオケに行ったり








本当に毎日ゲラゲラ笑っていた









ホノカとはほとんど
連絡する事もなくなり









夏休みが終わりに
近づいた私の誕生日に
メールが来て







『久しぶりに会いたいね』

『そうだね』








なんてやり取りをしながらも
結局会わずに終わった









どちらかというと友達にも
べったりするタイプだった
ホノカの事を考えると









あえて具体的にしないのは
何となく私を避けてるような気もして
私からもしつこく
誘ったりする事はなかった









それはあくまでも”高校生”という
新しい生活のせいだとずっと思っていた









避けられてると思った私の考えが
勘違いではないと
気付かされる出来事が起きたのは
クリスマスと終業式が近づいたある日の事









学校の帰りに地元の駅に着くと
ふと誰かに名前を呼ばれた









振り返るとそこにはガク








テストどうだった？

もう志望校絞ってる？








そんな会話をしながら歩く帰り道









もう少しだけいい？
と言われ立ち寄った公園で
ガクは私に好きだと言った








それも中学の時から









ただでさえ寝耳に水の話
でも続きがあって








その気持ちに
気づいたからホノカと別れた

その事をホノカも知っている







そんな内容








正直ガクの気持ちよりも
ホノカの事で頭がいっぱいになって









別れた事を聞いた時

卒業式の日








ホノカは私に
向ってどんな顔をしてた？







私はホノカになんて言った？









ちゃんと思い出せない・・・









『ごめんなさい』と伝えると








ガクは少し笑って
まるでわかっていたように









『そっか・・・好きな人いるの？』








そう聞くから








『うん』






とだけ答えた

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