Chapter14 友達 ページ15
コンビニに行くから
先に帰ってと伝え
そのまま公園に1人残った
裕太の言葉を何度も何度も思い出し
何度も何度もその言葉の意味を考えた
裕太が私の恋心に気づいていたかは
わからないけれど
ただわかったことは
私の初恋は気持ちを
伝える前に終わったって事
裕太には好きと言ってはいけないこと
そして誰かを思って流す涙がある
ということを知った
ぼんやりした視界から
目を閉じると春の匂いがした
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高校1年生。春。
私とガクが通いだしたのは都内でも
そこそこの進学校
制服はなく私服
そのせいか中学の時のような
真新しさはなかったものの
電車に乗っての通学は新鮮に感じた
裕太とはあれから・・・
普通に会っていた
会っていたと言ってもほとんどが
朝の電車や帰り道
約束のない偶然ばかり
会えばやっぱり普通の友達
確かに当然といえば当然なのかもしれない
告白したわけでも振られたわけでもなく
ただルールが1つ追加されただけ
でも少し離れた学校を選んだ
裕太に会う日は遅刻ギリギリの日
もしくはアウトの日・・・
途中の乗り継ぎ駅まで
ガクも含めた3人の日
2人の日
1人の日
会えばいつも通り他愛もない話
そんな距離
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高校1年生。夏。
アイドルとして活動し始めた
裕太に転機が訪れることになった時期
本人はあまり話さなかったけど
親同士の話では大きな一歩だと聞いた
そのせいか夏休み明けから
駅で裕太に会う機会は減り
高校に入ってそれぞれの
友達が出来たせいか
ホノカからも連絡が来ることも
私から連絡する事も減っていった
あの頃は
それぞれ新しい生活が始まり
それが新鮮で変わり始めていることにすら
気づいていなかったのかもしれない
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高校1年生。秋。
学校帰りに
制服姿で前を歩く裕太
いつかの日のように
距離は詰めずに後ろを歩く
信号は青
話しかけるタイミング
見失っちゃったな
なんて思ってると
ふと裕太の足が止まる
信号は青のまま
振り返る裕太
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nico(プロフ) - あすかさん» コメントありがとうございます★主人公に訪れた新たな恋の予感・・・次は移行しての公開になる予定なのでしばし更新をお待ちください♪ (2016年2月25日 10時) (レス) id: 4943dbdf4d (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - こんばんは!更新ありがとうございます。サク先輩とお付き合いするのかなぁーと…次の更新も楽しみにしています^^ (2016年2月24日 23時) (レス) id: bb0c6b0d43 (このIDを非表示/違反報告)
nico(プロフ) - ちゃんたまさん» コメントありがとうございます!今回『切なさ』をテーマに書き始めてしまって現在ラブラブ要素ほぼないですが(笑)ハンカチ用意して最後まで読んで頂けると嬉しいです! (2016年2月23日 13時) (レス) id: 4943dbdf4d (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんたま(プロフ) - こんばんは!!私はラブラブが大好きなのに…nicoさんのお話にはいつも引き込まれ泣かされてます。今は辛くてもいいから最後はハッピーエンドを願ってます。更新楽しみにしています。 (2016年2月23日 2時) (携帯から) (レス) id: f953fb9fa5 (このIDを非表示/違反報告)
nico(プロフ) - あすかさん» コメントありがとうございます!また一気に読んで頂けて嬉しいです!大人になればなる程切なさって増す気がします。。。そんな主人公の恋心に注目して読んで頂けると嬉しいです★ (2016年2月21日 23時) (レス) id: 4943dbdf4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nico | 作成日時:2016年2月14日 0時