Chapter06 パスコード ページ7
そんな私を見かねて
出された水を一口
A「あー
そろそろ帰るわぁー」
マッキントッシュのコートに袖を通して
『道で寝て凍死するなよ』
そうさらっと言う友達に
A「明日のニュースちゃんと
チェックしてね!
香典ケチるなよー!」
なんて言って
少しふらつきながら
カウンターに乗ったスマホを
コートのポケットにしまい
お札を数枚置いてお店を出た
お酒で温まった体にも
2月の夜風は想像以上に冷たい
うー。寒い。
1回身震いした後、
とぼとぼと目黒川に沿って歩き始めた
大学を卒業して
外資系の企業に勤めだして早3年
きっと同年代の中でも
給料はもらっている
給与の他には年に4回
仕事の結果次第で決まる
上限なしのインセンティブ
能力重視
切り捨てはもちろん去るものも追わず
同じ会社の中でも
足の引っ張り合いも
何度も見てきた
確実にポジションをあげていくには
時には出来ないふりをする事も
1つの能力だという事にも気づく
外資系企業特有の
雰囲気なのかもしれない
その分、男だから女だからも関係ない
仕事もやりがいを感じる
あくまで結果が重要
入社当初はそんな会社の
暗黙のルールに
慣れるのに必死だった
でも3年の月日は人を強くする
別に職場の人間関係が悪いわけではない
合う合わない人がいるのは
どこの職場にいっても同じ事
全て客観的に受け入れることで
いつの間にかそんな会社にいても
何も思わなくなっていた
タクシー乗ろうかな?
でも歩ける距離だしなぁー
運転手さんに悪いよなぁー
どれだけ職場でメンタルが鍛えられても
職場の外では普通の小心者
・・・そういえば明日
キックボクシング何時からだっけ?
行けるかな?
スマホを取り出し
寒すぎて震える指で画面をタッチ
ん?
"パスコードを入力"
一瞬、酔っ払いすぎて目が
おかしくなったかと思い
目の焦点を合わせるため何度か瞬き
"パスコードを入力"
パスコード?
パスワード?
設定した記憶はない
何で?
知らないうちに
設定変えちゃったのかな?
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nico(プロフ) - 由貴さん» コメントありがとうございます!藤ヶ谷くんのイメージを壊さないように書いていければって思ってます★ (2016年2月19日 0時) (レス) id: 4943dbdf4d (このIDを非表示/違反報告)
由貴(プロフ) - こんばんは!!凄く良いですね!!太ちゃん格好いいです!! (2016年2月18日 1時) (レス) id: bf39404b50 (このIDを非表示/違反報告)
nico(プロフ) - ゆなさん» コメントありがとうございます!これからも明るい要素を取り入れラブコメチック全開で頑張ります! (2016年2月15日 22時) (レス) id: 4943dbdf4d (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - おもしろいです(^^)時折クスクス笑ってしまう会話とか最高です(笑) (2016年2月15日 20時) (レス) id: 8abb1e480e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nico | 作成日時:2016年2月7日 13時