アンチな彼女［taisuke.f］

Chapter30 隣にいるのは？ ページ31

翌朝








ふと目が覚め








一番に思い出したのは









ハルでもバンビでもなく









太輔の事









もう一度目を閉じ









pipipipipi









いつもと違うアラームの音









いつもと違う肌触りのシーツ









そして隣に感じる
自分以外の体温









・・・。








・・・ダメだ









A「ちょっと！

キーコ！起きなよ！」








隣に寝てるキーコを揺すって









キーコ「うー・・・・」









A「ほら！ただでさえ

いつもアラームギリギリ

なんだから遅刻しちゃうよ！」









キーコ「嘘だぁー・・・

私まだ５分しか寝てないもん」









A「５時間は寝てるから」









結局、あの後は
久しぶりに受けた『女の子扱い』が
私の心臓に大きな負荷をかけ
すぐに顔をあげられなかった









フードを被ったま・・・









『なんか気持ち悪く

なってきたから帰る』









そんな私に太輔は最後まで優しく









『お水買ってこようか？

・・・送ろうか？』









そんな優しさを目の前に









『大丈夫』そう言い切って









太輔と別れ









・・・・はぁぁぁーっ









その後ろ姿を想像すると









・・・・・はぁぁぁーっ








これじゃ
酔っぱらいのおっさん









引かれたな









いや・・・
もともと引かれてる部分は
多いと思うから"さらに"引かれたな









そんな事を考えながらベッドで
のたうち回る私を見て









キーコ「ちょっとー！

昨日何があったかＬＩＮＥ入れといてよ！

ったく急に来て泣き出したかと思ったら

今度はお風呂入るって言い出して

その次は私が入ってる間に寝てるし！」









A「・・・すいませーん」









キーコ「絶対ね！」









人差し指を付き出し念をおされ









A「へーい」









キーコ「鍵はいつも通りポストね！

じゃー行ってきます！」









ボサボサになった髪を掻きながら
もう一方の腕を上げ手を振る









ガチャン









一旦閉まった部屋のドアは
またすぐに開いて









もう一度ベッドに
寝っ転がる私を見て









キーコ「ちゃんと帰ってよ？

今日彼くるから！じゃーね！」









そして再びドアは閉まった

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