アンチな彼女［taisuke.f］

Chapter19 タイプ ページ20

最高の夜景を前に









私達・・・今
絶対にいい雰囲気だよね？









このままチューとかしちゃう流れなの？









それとも朝まで？









なんて世の中の女の子達は
考えるんだろうか・・・









私がバンビだったなら・・・
ありえたかもしれない









車に戻って








他愛もない会話で
知ったのはお互いの年齢だけ









私と彼は同じ年に産まれていた









それからなぜか合コンで
最初から最後まで
ビールを飲み続けたら
引かれたという話を
きっかけに始まった会話









太輔「じゃーAちゃんって

どんな人がタイプなの？」









A「うーん・・・ないっ(笑)」









太輔「そうなの？

女の子ってよくいろいろ言うじゃん？

面白い人がいいとか

頼りがいがある人がいいとか

優しい人がいいとか」









A「言うよね

あれって裏を返せば好きなタイプの

反対が嫌いなタイプなのかな？」









太輔「うーん・・

確かにそうかも」









A「でも悲しい事に

大人になると好きなタイプより

嫌いなタイプはどんどん

はっきりしていく気がする」









A「まー・・・そう思ってても

生理的に無理って言う人以外だったら

案外好きになる可能性は

あるんじゃないかな？って最近思う」









太輔「好きになる可能性か」









A「でもさっきの話でいくと

私は好きなタイプに"優しい人"って

あげる人が逆に苦手かも」









太輔「え？なんで？」









A「優しい人がいいって

言う人に限って優しくない人が多い

自分が優しくないから相手に優しさを

求める人が多いのかなって

・・・私の経験上だけどね」









太輔「確かに優しさって

求めるものじゃないよな」









A「ふふっ(笑)」









太輔「え？何(笑)？」









A「なんか今みたいな事言うと

大抵『でもさー』みたいに返す人多いから」









太輔「いろんな人いるからね(笑)

芸能人とかは？」









A「うーん・・・

それも本当にいないんだよね

そもそも興味がないっていうか

リアルじゃないっていうか」









太輔「そっか・・・

今までもないの？

アイドルにハマったりとか」









A「アイドル？ないないないっ！

って言うか一番ないジャンルかな」

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