憂鬱なずる休み Ki ページ25
裏の顔の続き。
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あれから、家に帰ったものの見たかったドラマは、全くと言っていいほどに、頭に入ってこず、
ただただ悶々とさせられた。
あぁ、明日学校に行くの嫌だな...
藤ヶ谷に会ったら、脅されるかも。
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朝、母には「頭が痛いから、学校を休むから電話してくれ」と頼んだ。
普段、中々休まない俺だったから、母は
休むことをあっさり了承してくれた。
母が仕事で家を出ていってから1時間。
昨日のことが頭から離れず、寝不足で体がダルいのに、
なかなか寝付けない。
いつでも、どこでも寝れることが取り柄なのに...
どれもこれも全部藤ヶ谷のせいだ。
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にしても、なんで山田だったんだろうか。
山田は、俺と同じクラスであまり目立たない。
それに無口で、常におどおどしていて、
正直言うと陰キャみたいな奴だ。
でも、藤ヶ谷は意外とドSそうだし、あんな感じの子が好きといわれてもおかしくは感じないな...
って!また、藤ヶ谷のこと考えてるじゃんか!
「はぁ」
と自然とため息が出てくる。
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「北山...」
「ふ、ふじがや!?」
なんで、俺はこいつに押し倒されてるんだ!?
やだやだやだやだ!!
絶対に抱かれたくない!!
「藤ヶ谷!あのことは、誰にも言ってないし、これからも言うつもりはないから!
だから、本当に勘弁して!頼む!」
「別に、俺は隠してほしいからこんなことしてるんじゃないんだけど?
単純に北山を抱きたいだけだけど?」
吸い込まれるような瞳、動けなくなる自分の体。
...こいつは、メデューサか何かか!
どんどん迫ってくる藤ヶ谷の顔。
やっぱり、綺麗な顔してるんだなあ...
じゃなくて!
「本当に!本当に!やだ!辞めてくれ!」
ジタバタと体を動かすが、びくともしない藤ヶ谷。
俺、このまま食われるのか...
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バタッ
「...うわあ!夢か!」
夢の中で暴れたおかげか、なんとか未遂で済んでくれた。
にしても、あんな夢見るなんて...
「欲求不満なのか...俺」
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結局、あの夢以降寝るのが怖くなり、リビングでゲームをして気を紛らわせていたら、
母が帰ってきたが、「ゲームができる元気があるなら明日は大丈夫ね」なんて言われてしまったから、
明日からまた学校に行かなくては行けない。
あんな夢を見たあとだからか、気まずくてしかたがない。
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はぁ、憂鬱だ。
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高校生Ki
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作者名:りんちゃ | 作成日時:2018年12月18日 22時