胸騒ぎ ページ19
葵が寝ている横に横になったら、ベッドのスプリングが沈んだ衝動で起きてしまった
「A?」
『ごめん、起きちゃった?』
と言うと「Aが帰って来るのを待ってた」とニコニコしながら話してくる。
『ねぇ、葵。なんで一人でヨコハマの街にきたの?』
本当はこんなこと聞いたらいけないのだと思う。しかし、これからのことを考えたら葵のことを知っておくべきだと思ったのだ。
少し俯き、「やっぱりAには話す!」と言って話してくれた
「あおいにはお兄ちゃんがいるの。そのお兄ちゃんが家から逃がしてくれたの。お兄ちゃんは後からくるから今は振り返らずに走れって言ったの。」
だから逃げてきたのだと。そして私と出会った。
葵は私の亡き母親にそっくりだと言っていた。
「あおいは…あの人が嫌いだった!お母さんのことを悪くいうんだもん!!」
『そっか』
あの人というのは葵の父親である西園寺亮との再婚相手である理奈のことだろう。
「あの人たちは沢山の子供たちをヨコハマでパーティーをするつもりだって聞いたの。それであの人に見つかって…」
と苦渋の表情をし、言いながら見せてきたのは背中に蜈蚣みたいにくっきりと見える痣と打撲痕。
これを銃兎さんに見せたら…!ただ問題はこのあとに行っていた子供たちへの実験。亮達に逆らえないようにGPSを埋め込まれたり、薬を飲まされたり…。
多くの子供はかこの薬の副作用によって…!
「ねぇ、Aはへーき?こんな話聞いたら私のこと」
『嫌いになるわけないじゃん!…ありがと、本当のことを話してくれて。大好きだよ。』
そっか…と言いながらむにゃむにゃいう葵。
あたしも好きと言い、やがて私に抱きついて眠りについた。
私はこれからまた何かが起こるという胸騒ぎを抱えながら…抱きつく葵に抱き返して一緒に眠りについた。
どうか心のうちで思っていることが現実になりませんようにと…
しかしこれがすぐに現実のこととなってしまう。
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空炭 - 面白いです!頑張ってください! (2019年8月8日 11時) (レス) id: 5799ba3b34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めぐみん | 作成日時:2019年6月10日 22時