11éme livre Mort de cuisinier

Quatre-cent-quatre-vingt-dix-neuf ページ18

“「つまり、お前が仮退学した時に世話になってた
あの爺さんが実はノワールで？、必然的に才波朝陽とも会ってたし
何ならお前もその時からノワール入りしてた、と」”


『そういう事』




ﾊｧ、と少し呆れたような声がするアキラ



“「オマケにその関係者っつうのがアイツかよ…」”

『そ、現段階で僕と先生とリオと潤さんとアキラしか知らないから
ちょっと黙ってて』

“「で、薙切は？」”



『ウチにいる、特にケガとかもしていないし
何ならいつものように騒ぎまくってるよ』




心配かけてごめんね、と
全部バラした



すると、数秒黙り込んだ後




“「お前のやりたいことは分かった、
…俺は何したらいい」”

『お、協力してくれるんだ』

“「前みたいな突然消えるんじゃなくて
潤に言っただけ良しとしてやるよ」”

『ふふ…一応僕の方が年上』

“「じゃあ放浪癖直せ」”




軽口で少し笑う
ちょっと黙っていた事に段々罪悪感があったけど
もう全部バラした事で本格的に集中できそうだ




『多分、時期に叡山が動くと思うんだけど…
BLUE始まった後、ノワールが密漁食材の取引があるんだ』

“「お前ノワールなのにいいのかよ」”

『僕だから、って無理しなくていいよ
ノワールがちょっと悪い事をしてるのは事実だ』




事実、遠月の食戟を勝手に使っちゃったしね

僕が受け入れたから、ってアキラまで無理に受け入れようとはしなくていい




“「じゃあ俺がそれをつぶせって？」”

『うん、叡山は美作君送り込んだみたいだけど
一応、アキラにも場所と時間と人数送っておくからさ
何かあったら活用して…暴れちゃえ』



No,2が許可するよ、と少しふざけて言うと



“「はっ、随分おっかねぇヤツ」”

『だって僕ノワールだけど悪い事したいわけじゃないし
ただ料理したいだけだし

…美作君見つけた時は笑いそうになったけど』





いや、マジで
ノワールの仕事で一回黒フードに紛れ込んだ時
隣に美作君見つけて『…み゛っ』、って猫みたいな声だして
リオに爆笑されたんだよね




“「とにかく、取引とやらは俺らでぶっ潰しておくから、
BLUEにお前は集中しろよ、A
一応、ノワールとはいえ汐見ゼミだからな」”

『!…あぁ、ありがとう』




ノワールとして出るつもりの今回
優勝、は出来るか分からないけれど
えりなちゃん、田所さん、幸平、タクミ君、アサヒさん

恩返しの為には
彼らとぶつかる可能性もゼロじゃない




でも、




“「優勝かっさらってこい、A」”




折角アキラや潤さんが応援してくれてるんだから
いっちょ、頑張ろうか

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