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Quatre-cent-quatre ページ21

折角勝てそうなんだけど



『…』



ちょっと色々複雑だ
潤さんになんて言おうか、とか
アキラは僕が汐見ゼミをかけたこと知っているんだろうか、とか
また、あの二人は十傑の仕事で大変になるのか、とか


この先の事を気にしてしまう




「どういうつもり!
我々にチームワークというものは
無かったのかしら?」



思わず詰め寄るえりなちゃん




「無理もありませんわ」

『怒るのも無理はないよね』




すると




「…いいか薙切」



ぐっと手を握りしめて力説する幸平君



「俺は…

この連隊食戟でぜってえ勝ちてえと思ってる!」



ま、彼ならそうだろうね



「だったらどうして!!」



イラッとしたえりなちゃんがさらに問い詰めようとした時




「お前の皿じゃ勝てねーわ」




静かに呟いた




『…分かってるんだ』

「感覚的に、という感じでしょうかね」



「さっき味わった司先輩の料理
物凄えインパクトだった

昨日お前のメイン候補をいくつか食わしてもらったけど
どれも負けてる」


「な…何故言い切れるのよ!!」







「だって



どれもお前のスペシャリテじゃねえから」






そういう事か、




『無謀、というわけじゃなかったんだ』

「…どういうことですの?」

『ほんっとに…』




確かに一見無策、自分勝手
横をつながろうとしない一人よがり
なんて見えてしまうだろうけど



『現実をはっきりと見てるんだよね』

「だからあの前菜を、というわけですか」

『うん』



やっぱりコースにおいてメインが一番
それは彼も分かっているんだろう



「先輩に勝つには
今までのテメェのすべてをぶち込んだ
スペシャリテとスペシャリテ


そんな皿同士がぶつかり合うコースを出さなきゃダメだ」




『今のえりなちゃんのメイン候補を
そのまま出すと負ける

ならどうするか』



彼の武器は発想力とそれを現実にする対応力
だと思ってる




『その場でそれ以上のものを作らせる
それが彼の答えだよ』



「俺より凄い皿作れんだろ?
だったら見せてもらおう―か

ーー俺の皿を超えなきゃ
勝負に負ける


…要はこれって


俺とお前の食戟って事だぜ?」




『…少し、分かったかも』

「何がですの?」




僕達…というより特に司は…
腕が凄いし
立場とか…他の人たちの事を気にしすぎて


あの顔



「かかってこいよ!」




料理が楽しくて仕方ない





『少しはワガママにしても

良かったんじゃないかな』




幸平君のは…
他の人の意識も駆り立てる



凄い、としか言いようがない

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blu (蒼)(プロフ) - ぷるさん» 「どーも!!、漸くオレの出番なんで、ちゃーんと食ってってくださいよ!」 (2021年4月28日 8時) (レス) id: cb665f2842 (このIDを非表示/違反報告)
ぷる - 続編おめでとうございます!これからワクワクして待ってます! (2021年4月26日 7時) (レス) id: 39613b56f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年4月26日 2時

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