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Trois-cent-quatre-vingt-dix-neuf ページ16

幸平君達はどうするのか…


調理台の方を見れば
向かい合う司と幸平君



「司先輩

あの日、俺との勝負ではこの皿出しませんでしたよね

つまりあん時は手加減されてた

舐めてくれたじゃないっすか」




勝負好きの彼らしい



「ま、それこそスペシャリテなんて出されていたら
幸平君此処にいませんわ」

『こらこら』


まぁ、否定は出来ないんだけどね



一方の噛みつかれた司と言えば



「あぁ、あの時はこの皿を出すまでもないかなって思っただけ

今回のお題が真の美食である以上

今俺の持ってる最上の選択肢
スペシャリテで行くのは当然さ」







『煽るなぁ…』


「どこまでも眼中にない発言ですわ…」





燃えてるというか…
何処までも自分の料理を極める事しか考えていない司らしい



すると、




「それに、ちゃんと幸平の前でも必要なかったって言ったよ俺」

「…は?」

「ほら、Aと電話した時」

『巻き込むな僕を!』


思わず少し声を上げてしまったけど


ね、Aと
こっちを向く司に



「マジっすか!!」




と、グリンと首を向ける幸平君

あーもう…!




『幸平君はフランス語なんてわからないだろ』

「あ、ごめんごめん」

「…ムッ」




頼むから僕を巻き込むんじゃなくて
料理しないと時間ないよ幸平君

そんな僕の意思が届いたのか




「おーーし……。」


幸平君も調理台の方に向いたと思うと




「ほんじゃこの勝負俺も負けじと“アレ”
だすっきゃねーな」



アレ?



『幸平君前菜メニューなんてレパートリーにあったっけ?』



横のリオに聞いてみると



「いいえ、そもそも前菜に決まったのだって時間ほど前ですわ」

『あ、そうだった』



今度は何を見せてくれるんだろうね



「あん時は作れなかった
司瑛士を超えるスペシャリテ…


そいつを今ここで
作り上げて見せますよ…!!」




は?




『「は?」』





あまりにも突飛な事を言うものだから
リオと反応が被ってしまった






「幸平君…マジですの」

『…前菜のスペシャリテ、か』




思い返すのは選抜の時のアキラの皿
炙りサンマのカルパッチョ



『あの時のアキラの皿は結構スペシャリテに近いといっても
過言ではないものだったけど』

「噂の…引き算によるサンマのカルパッチョでしたか」

『そうそう』



スペシャリテ、というと
その料理人にしか作れない、料理人の顔が見える
その人を表すといってもいい皿



「幸平の事だから

ゲテモノ料理を出すんじゃ…」



『…まさかね』



流石にこんな時にゲテモノはやめろよ?

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blu (蒼)(プロフ) - ぷるさん» 「どーも!!、漸くオレの出番なんで、ちゃーんと食ってってくださいよ!」 (2021年4月28日 8時) (レス) id: cb665f2842 (このIDを非表示/違反報告)
ぷる - 続編おめでとうございます!これからワクワクして待ってます! (2021年4月26日 7時) (レス) id: 39613b56f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年4月26日 2時

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