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やば、調子に乗って話しすぎたかな?
すると…
「………そんな事、ボクは知らない」
『え?』
「、…なんでもありません」
最初は呆然と呟いたように見えたけど、
思い直したようにすぐ礼を言って受け取ってくれた
『この後も授業頑張ってね』
「夕食も楽しみにしています」
そろそろ次の授業も始まるだろうと、話を切り上げようとすると、察しがいいのかリドル君はサッと挨拶を済ませて教室に戻って行くのを
後ろから眺める
『なんか…僕がいえた立場じゃないけど……
大変そうな生き方だね、リドル君』
さっきの知らないと言った時の顔、
…まるでなんで教えてくれなかったんだと言わんばかりだった
4年制のこの学園で二年生ながらにして寮長を務め、
ハートの女王の法律全810条を守りつつ生活をおくるリドル君
その努力は素直に尊敬すべき物だと思うし、学年的にも先輩達もいる寮を纏めて良くやってると思う
けど…
まるであの時の僕みたいな、息の抜き方が分からないといった感じにも見えた
『ちょっと注意しとこうか…』
ね、と魂君達の方を見ると…
『え、なに持ってるのソレ』
潤さんとアキラの間に…あの時の黒い水みたいな小さい水の塊が浮いてると思えば
−パシャッ
『あ、落ちた』
地面に落ちて、染み込むように消えていった
『どこから持ってきたのあの黒い水?』
−フヨフヨ
掌をお皿のように下に向けると、僕の手にすっぽり収まる2人
さっきの事を聞こうと話しかけると
今まで薄ぼんやりと水色だった魂の色が真っ赤になった
『赤……ってもしかして』
リドル君のこと言ってる?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Riddle side
先程、魔法史の授業が終わった
「リドルさん、先程はいつもより集中されていましたね」
「やぁジェイド、ボクはいつもと同じだよ」
適当に絡んでくるジェイドを適切にあしらいつつ
次の授業の準備をする
けれど
確かに、さっきの魔法史はいつもより先生の話をスッと記憶できて集中出来たような気はしていた
特に何か変な事は、と自分を思い返すと…
“『この後も授業頑張ってね』”
「あのチョコレート……?」
「ほう?、噂の食堂の方にチョコレートを頂いたんですか」
「聞いていたのかい、ジェイド」
「いえ、実は魔法史の前に教室にいらしたリドルさんからチョコレートに混じってあの時のフロイドと同じ……
スパイスの香りがしていたもので」
「…そうかい」
僕、嗅覚には自信があるんですと手を当てていた
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blu (蒼)(プロフ) - ぷるさん» 『Benvenuto nel mio mondo(僕の世界へようこそ)…ってこれは怒られるか…あはは』 (2021年1月8日 21時) (レス) id: a91d8e524c (このIDを非表示/違反報告)
ぷる - 黒翔君のシリーズ?大好きです!これからもがんばってください! (2021年1月7日 17時) (レス) id: f025ecfe59 (このIDを非表示/違反報告)
blu (蒼)(プロフ) - ネコマタさんのちょびひげさん» 『ありがとう…楽しんでもらえると嬉しいな、farò del mio meglio(頑張るね)』 (2020年12月29日 10時) (レス) id: 2e5206d1d6 (このIDを非表示/違反報告)
ネコマタさんのちょびひげ - 初見からなんですけど、素敵な作品ですね!!応援してます( ゚Д゚)ゞ (2020年12月26日 16時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
blu (蒼)(プロフ) - 悠羽さん» 『あれ、君もこっち来ちゃったの?…戻った時、一緒にあの人に怒られようね…笑』 (2020年11月18日 5時) (レス) id: 2e5206d1d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼 | 作成日時:2020年11月12日 8時