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「なんじゃ、我らはスルーか」
『ッ!、い…や、そんな事はないよ』
調理室でユウさんの準備をしていたら、
突然後ろに現れた気配
…どうもノワールのくせで、後ろに立たれると怖くなっちゃうからやめてほしいんだけど…
『君、寮長?』
「違う、我らディアソムニア寮の長はマレウスじゃ」
『そっか、なんでその子居ないの?』
「毎回知らせが伝わらん事が多くてな、たまに拗ねるあやつを諫めるのが大変でなぁ…」
『いや、連絡回してあげなよ』
仮にも学校の会議なんだから、
情報伝達大事だろうに
調理の手は止める事なく、目の前の子に尋ねる
『そのマレウス君、?すぐ来れる?』
「恐らく不可能じゃな」
まぁ確かに、知らなかった会議に突然来いって呼び出される方が理不尽か
ユウさんの方もほぼ仕上げに入ったし…
『なら…ちょっと待って』
冷蔵庫で冷やしておいた、最後の皿を取り出すと
「ふむ、それが彼奴をイメージして作った腕試しという訳か」
『……なんで知っているのかな、後、マレウス君というより、ディアソムニア寮だよ』
「ほう…」
一度全体を目の前の子に見せてから
−パキ、パキパキ!
「おや、勿体ない」
粒が粗くなる程度まで、粉々に砕いた
『何か持ち運べるような容器とかってある?』
「簡単じゃ、ホレ」
ポンッという音とともに、手元には瓶が一つ現れる
本当に便利だな…
砕いて粒状にしたソレを瓶に詰めて、目の前の子に差し出した
『これはGranita(グラニータ)、ディアソムニア寮は正直調べきれなくて、黄緑色って言うイメージだったから本来はステンドグラス風のプレートっぽく作ってたけど…』
「持ち運べるよう、砕いたという訳じゃな」
『これはこれで綺麗だろ?』
「うむ、グラデーションが見事じゃ」
『使ってるのはマスカットのシロップだから、飴気分で手軽に食べられるよ』
グラニータはイタリアじゃ定番の氷菓の一つ、
シロップのみで作られて、牛乳などの乳成分を使わないから、暑いときとかにぴったりなんだよね
『つまみ食いしつつ、寮で良かったら食べてね』
「あいわかった、必ずマレウスにこの品届けよう…くふふ」
−シュン!
『そんなに一生懸命にならなくても良かったんだけど…』
そんな言葉を残して、目の前の子は姿を消した
そういえば、名前聞くの忘れたな
『…っし、こっちも仕上げに入ろうか』
ユウさん用の皿に最後の仕上げをしていると、
「失礼、Aさん」
『あれ、どうしたのヴィル君』
今度はヴィル君が現れた
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blu (蒼)(プロフ) - ぷるさん» 『Benvenuto nel mio mondo(僕の世界へようこそ)…ってこれは怒られるか…あはは』 (2021年1月8日 21時) (レス) id: a91d8e524c (このIDを非表示/違反報告)
ぷる - 黒翔君のシリーズ?大好きです!これからもがんばってください! (2021年1月7日 17時) (レス) id: f025ecfe59 (このIDを非表示/違反報告)
blu (蒼)(プロフ) - ネコマタさんのちょびひげさん» 『ありがとう…楽しんでもらえると嬉しいな、farò del mio meglio(頑張るね)』 (2020年12月29日 10時) (レス) id: 2e5206d1d6 (このIDを非表示/違反報告)
ネコマタさんのちょびひげ - 初見からなんですけど、素敵な作品ですね!!応援してます( ゚Д゚)ゞ (2020年12月26日 16時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
blu (蒼)(プロフ) - 悠羽さん» 『あれ、君もこっち来ちゃったの?…戻った時、一緒にあの人に怒られようね…笑』 (2020年11月18日 5時) (レス) id: 2e5206d1d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼 | 作成日時:2020年11月12日 8時