もしも銀魂にトリップしたら7

第322話 ページ22

町の喧騒より、少し静かな店内
ガラリと開いた引き戸

？「ショバ代って知ってます〜？」
私「…え？」

開口1番に何言ってるのかな？
てか、ショバ代って、アレだよね？
あの、ほら
場所料ってか、ヤの付くお仕事の人に払うアレ…？

銀時「だから、辞めろつってんだろォォォォ！」

Σスッパーン！！

いきなりショバ代とか言って来た前髪を一部括った女の子の頭を良い音立てて叩いたのは銀さんだ

神楽「マミー！」
新八「済みません！Aさん！」

銀さんが女の子を説教？説得？している間に、2人に状況を教えてもらった

彼女の名前は椿平子
なんでも、銀さんの強さを見込んで、父親に逆襲しようとしているヤの付くお仕事系の人間らしい

あー。うん。察したよ
原作だね！

私「神楽ちゃん…その格好、私はやめて欲しいなぁ」

神楽ちゃんは何故かチンピラ風にお腹に腹巻き、目元には色の濃いサングラスを着用していた

私「いつもの可愛い神楽ちゃんが好きだよ」

柄の悪い神楽ちゃんなんて、お母さん、認めませんから！！

神楽「分かったアル！」
新八「変わり身速っ！！」

速攻でグラサンも腹巻きも投げ捨てた神楽ちゃん
うん、今日も可愛い

ふと、平子ちゃんとの話が終わった銀さんと目が合った

銀時「俺たちはヤの付く仕事じゃねェからな」

勘違いすんなよ！
と、若干キレつつ訂正する銀さん
彼の意思とは無関係に評判落ちるのは可哀想だなぁ

私「分かってますよ。万事屋さん」
銀時「…おう」

ちょっとバツが悪そうに視線を泳がせながら、耳元に顔を寄せ…

銀時「なぁ、なんか、コイツがヤの付く仕事を忘れるような切っ掛けとか方法、思い付かねェ？」

と、耳打ちされた
えぇ…。そんな急に言われても…
あ、そう言えば

私「この前、顔馴染みのお客様から頂いたケーキの食べ放題券が有るので、4人で行って来たらどうですか？」

とっても美味しいのよ！と、よく来てくれる女性から頂いたものだ

券は1枚で2人分
今度月詠さんを誘おうと思ってたけど
2枚あるし、別に銀さんたちに渡してもいいかなぁって

その気になれば、私はいつでも行けるしね

私「感想聞かせて下さいね」
銀時「あんがとよ」

甘味のことで頭がいっぱいなんだろう
めっちゃいい笑顔だよ
目が死んでないもの。輝いてるもの

銀時「行くぞ、お前ェら」

行き先も告げず歩き出す銀さんに慌てる3人
…2日後か

人のいない店内に、私の声が霧散した

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