46.何も言わないけれど ページ47
近くの喫茶店に入り、食事を済ませる2人
食後の紅茶を飲む姿さえも
絵画のように決まっているランカに内心ドギマギしつつ自分も食事を終わらせると
外に出たランカは軽く伸びをする
『さて…俺の行きたいところについて来るだけで良いのか？』
景「へ…？」
『連れ回す宣言しといてアレだが、お前俺の普段の生活が知りたかったんだろ？弱みになるところなんてねぇから…適当に回るが良いか？』
自分の目的を分かった上で連れ回そうとするランカに
景光はいよいよ彼が分からなくなって来る
景「…もう、なんでも良いや。アンタが連れてってくれるなら着いてくよ」
諦めたような表情に、ランカもうむ…と考える
『…じゃあ、気に入っている本屋に連れて行く。見失うなよ？』
そう言って先へと歩くランカを
景光はゆっくりと追いかけていった
ランカに案内されたのは
大通りから少し外れた場所にあった小さな古本屋だ
少し重ための扉を手動で開けると
本の匂いと共に初老の男の声が聞こえた
「いらっしゃい…おや、久しぶりだねぇ」
『一月しか経ってねぇよ。爺さん。元気してたか？』
「ここで本を読んでるだけだから、元気だよ」
のんびりとした話し方の男は、どうやらランカとは旧知の中らしく
普段より幾分柔らかく話すランカに
景光は口を出せずその場で大人しくしていた
『ーじゃあ、適当に見させてもらうな。行くぞ、景光』
景「あ、あぁ」
「ゆっくりしていってね」
そういうと、手元の本に目線を戻す男
『あの爺さんはいつもああなんだよ。本が好きすぎてな…欲しい本があったら言え。どんな本でもあの爺さんなら取り寄せてくれる』
そう言いながら、ランカが立ち止まったのは
ミステリー系の小説が置いてあるコーナー
そこで本の背表紙をなぞりながら吟味し始める
なんとなく、何処かへ行く気にもなれず
隣に立ちながらランカに話しかける
景「…ミステリー、好きなのか？」
『謎を解くのは好きだな。だが…動機を考えるのは些か苦手だ。だからこうやってその心理も知ろうと本に頼っている』
話しかけた景光を邪険にする事なく答えるランカ
いつもとは違い、どこか優しいランカに
景光はハッと息を吐き出して目の前の本を見つめる
そこに、ふと気になる本のタイトルがあり
なんとなしに手を取る
タイトルはー
『''ふたつの顔の男''…か』
景「ーっ！？///」
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翡翠(プロフ) - 楽しみにしてます。更新再開嬉しいです。頑張ってください (2020年5月23日 8時) (
レス) id: 3260124100 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 最近，どの作品も更新されてなくて心配しました。テニプリの作品も更新頑張ってください^ - ^ (2020年5月23日 1時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - ニコさん» 夜も眠れない状態までお待たせしてすみません！また週一ですが更新安定はするかと…！これからも寝る合間に読む程度にお楽しみ下さい…！ (2020年3月27日 23時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 続きが気になって夜も寝られません (2020年3月23日 13時) (レス) id: 40dba85962 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 面白かったです。更新がんばってください (2020年3月17日 20時) (レス) id: 40dba85962 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カナタ
| 作成日時：2019年6月10日 23時
