【名探偵コナン】ドS資産家は暴かれない【逆ハー】part2

21.乙女の悩みは男子禁制 ページ3

悪の組織に入っているからと言っても

ランカは比較的自由に動ける事もあり、

近所付き合いもよくやっていた

そのお陰かお隣の工藤家からの信頼も厚く

また、その幼馴染の毛利家とも交流がある程には時間が過ぎたある日

ランカの携帯電話に電話がかかってくる


そして、可愛らしい頼み事をされ
ランカは少しだけ困ったように笑いつつ承諾したのだったー







約束の日

ランカは喫茶店 ポアロで珈琲を飲みながら
待ち人を待つ

その姿はやはりどこを切り取っても絵になる…と店員や客から思われているなんて
考えもしないランカ

カラン、カラン…と出入口の音に反応して
そちらへ顔を向ける



そこに立っていたのは、毛利蘭
11歳の女の子だ


蘭「こんにちわ、ランカお姉さん！」

『はい、こんにちわ。久しぶりだね。蘭ちゃん』

可愛らしい来客に
少しだけ頬を緩ませる店員

ランカは向かいに座るように誘導すると
メニュー表を蘭に渡す

『まあ、好きな物頼みなさい。話はゆっくり聞かせてもらうから』

蘭「え…ありがとうございます！…うーんと…」

悩んだ末、蘭はオレンジジュースを頼む

それが届くころ、漸く蘭は自身の悩み事を打ち明けるのだったー



『強くなりたい？』

蘭「うん、ランカお姉さんは私が空手を始めたのは知ってるでしょ？」

『ああ、去年からかな…空手の日本チャンピオンに憧れたんでしょう？』

蘭「うん！…でも、1年やってるんだけど…私、ランカお姉さんみたいに強くなりたいの！！」

蘭の言葉に、飲んでいた珈琲を止める


『…私のように？』

蘭「うん！ランカお姉さんってすっごく強いじゃない！前もひったくり犯足払いして倒したのは早すぎて見えないかと思ったもの！」

『あー…アレか…』

以前、蘭と新一を連れて買い物に出た時
たまたまひったくり犯に出くわし
たまたま足を掛けて犯人を確保したのだ

蘭にとっては、その姿こそ
強い女性として理想だと思ったのだろう


しかし、ランカは良くも悪くもイレギュラー

自身のトレーニングを教えるにしても
まだまだ少女の蘭に伝えるほど鬼畜ではない

だから、別の方法で彼女らしい強さを身につけて欲しいと考えた


珈琲を机に置くと
期待で目をキラキラさせる蘭を真っ直ぐ見つめる

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