【名探偵コナン】ドS資産家は暴かれない【逆ハー】

11.友人の親友は他人 ページ32

ある日の夕方頃

自宅でのんびり読書をしていたランカは
自身の携帯電話の音で集中を切らされる


発信者はー萩原研二

ある事件から友人となった男からだ


『…もしもし』

萩「"あ、ランカさん！萩原です！"」

『分かってる。どうした？』

萩「"今度、駅前に世界の珈琲展覧会が来るらしいんだよ！俺親友と行こうと思ってたんだけど、ランカさんもどうかな？"」

『…ふむ』

紅茶派ではあるが
珈琲も中々悪くは無いと思っていたランカは

その誘いは魅力的ではあった

『…しかし、良いのか？親友が見ず知らずの人間を連れてきたら困るだろう』

萩「"大丈夫大丈夫！むしろ会いたいって！俺を助けてくれた女神様に！"」

『人を女神様呼ばわりするんじゃねぇよ…分かった。何時だ？』

ランカが了承すると、萩原は電話越しに嬉しそうな声を上げる

萩「"じゃあ、今週日曜の午後1時に駅前集合で！''」

『日曜…あぁ。大丈夫だ。楽しみにしている』

そこで通話は終了するのだった







そして、当日

萩原と親友と呼ばれていた同じ所属の松田陣平は予定より30分も早く着いてしまう


萩「あちゃ〜、早すぎたね」

松「非番だから良いけどよ…俺はその女神様を見定めに来ただけだからな」

萩「俺の保護者か！それに、いくら松田でもあの人のこと悪く言うなら黙ってねぇよ？俺」

見合う2人
顔の整っている2人はそれだけで絵になる

そんな男達をほおっておくはずもなく

女性2人が話しかけてくる


「あ、あの！どこか行かれるんですか？」

「良かったら〜、私達も女子2人なんで〜。一緒に遊びません？」

萩原は、苦笑いしながら手を左右に振る

萩「あー、悪いけど待ち合わせしてんだよ」

「え〜、その人も一緒で良いですから〜！」

「声もかっこいい〜！」

きゃいきゃいと嬉しそうにする2人に

松田がイライラとし始め、萩原も困ったように焦っていたその時


カツン

騒がしいはずの街中に、その靴音はよく響いた気がした




『済まないね、お嬢さん達。この2人は私が先約しててね』

そう言って、現れたのは

大人のシックな服装ながら、女性らしい私服に身を包んだ美女で

先程まできゃいきゃいしていた女子二人は

真顔になって固まってしまう

その間に、二人の前に立つとふっと微笑むランカ

『すまない。遅れてしまっていたかな？』

萩「俺らが早かっただけだよ。まだ10分前」

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