【名探偵コナン】ドS資産家は暴かれない【逆ハー】

その3 ページ31

その手が不愉快に感じられず
ジンは黙り込んで自由にさせる


『…傷は浅いな。絆創膏は持ってねぇんだ。これで我慢しろ』

血を拭き取ると、ハンカチを仕舞うアレク

一部分だけ血がついているのに
そのハンカチは相変わらず白いと思えた


そして、ジンの銀髪へと手を触れる

ジ「…っ………」

『髪にも血が飛んでんじゃねぇか…折角綺麗な銀髪してんだ。血なんて付けてちゃ勿体ねぇ』

黒手袋越しでも分かる、優しい手つき

先程、まるで獣の様に相手に向かっていったとは思えぬ程優しいその微笑みに

ジンは無意識に息を飲み込んだ


その時、ジンは本能で感じたのだ


この目の前の美しい人間が

欲しい、とー



ジ「…くくく…」

『何がおかしい？』

ジ「…成程、アレクサンダー…名の通りってわけか」

カクテル言葉はー完全無欠



ジ「お前、俺のものにならねぇか？」

『…寝ぼけてんのか？俺がお前のものになるとでも？』


呆れたようにするアレク

分かり切っていた返しに
ジンは楽しそうに笑い


その姿を
あとからやってきたウォッカは
更に不思議そうに首を傾げるのだったー






組織の人間達が、全て回収すると
アレクは伸びを1つしてジン達に向く

『じゃあな、また任務が重なった時は宜しく』

ジ「…アレク」

『？』

ジンは、携帯電話を懐から出すと
アレクに投げて寄越す

『…お前、連絡先くらい寄越せって自分で言えねぇのか…』

呆れつつ、連絡先を打ち込むと
投げずにジンの元まで行って返す

ジンはその行動に満足したのか
何も言わず懐にしまい込んだ

『あ、ウォッカ。連絡先ジンから聞いといてくれ。今日は助かったよ』

ウ「い、いえ！」

ウォッカも、あのアレクを見ているので
まるで尊敬する人を見るかのように赤くなる

ジ「…アレク、また会おうじゃねぇか。赤い雨にお前が染まる前に…｣

『生憎、何にも俺は染まらねぇよ』

そして、ランカが立ち去るまで

ジンとウォッカはその姿を見送るのだった



今日あったことを聞いたカイトは

声にならぬ声を悲鳴にあげながら

ランカさんの魅了怖い…とボソリ言葉を漏らすのだが

ランカがそんな事知る由もないのだった



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"爆処の親友エース"

『…ああ、あの元死にたがり男か』

萩「その呼び方は辞めて！！」

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