【テニプリ】モブ少女の無敗記録【逆ハー】part2 (ページ13)

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その2 ページ13

柳生の問いかけに答えるように
指を揺らして心臓部分を指さす雫

『人体模型は、恐らく追いかけてくる訳じゃない。自分の無くした心臓を探しているんだよ』

仁「無くした心臓を…」

『よくよく考えれば、あの人体模型は追いかけてくる。と思ってたのは自分達だけだ。つまり人体模型からすれば進行方向にたまたま私達が居ただけの話なんだよ』

赤「…なんだ…じゃあ、心臓見つければアイツ元の場所に帰りますかね？」

『恐らくは、理由もないのに徘徊するなら心臓は関係ないし…クネクネ動くのもきっと、色々な場所で探してるんだろう』

柳「じゃあ、人体模型なら触れても害はないと？」

その言葉に、首を振る雫

『いや、そこは辞めておこう。触れて心臓の鼓動を感じたら、何をするか分からないからね…取り敢えず、心臓の模型を探しながら他の怪談を解決していく方が効率良さそうだね…だれか心臓の模型みたかな？』

雫の質問に首を振るレギュラー陣

雫はそうだよねぇ…と息を吐き出す

『じゃあ、次の怪談を先にしよう…えーっと』

メモを捲り、次の怪談を確認する雫

『次は…"体育館の首無し少年"…かな』

丸「どう転んでも怖いやつじゃねぇかよぃ！」

赤「嫌だあ～。早く終わらして皆で帰りましょうね！」

嫌がりながらも、行こうとする2人に

他のメンバーも着いていく

そうして、全員は体育館へと辿り着くのだった

ダンッダンッダンッダンッダンッ

一定のリズムで刻まれる音は
体育館内を静かに響く

静かなせいか、そのボールが弾む音はとても重く響いている気がした

そして、そのボールの音を出す正体は

首から上がない、カオナシ少年だった

バスケ部のユニフォーム姿で

血が流れているとかでは無いが
首から上は全く何も無い状態の少年

ただひたすらボールをドリブルしていた

奇怪なことに慣れつつあったレギュラー陣も

その奇妙な場面に流石に息を呑む

そんな中、雫はゆっくりと体育館内に入り込み

ドリブルする少年の傍へと歩み寄るのだったー