その3 ページ11
ジ「まず、走れる俺は囮役を買って出た。俺が勝てばそれで良かったし。捕まっても雫と丸井がいるからな」
花「囮役…?」
『作戦はこう。まずジャッカル君にわざと貴女の前に出てきてもらう。その時の貴女の追いかけ方によって作戦を変えようと思ったんだ』
花「…それで?」
『貴女は、宙に浮いて追いかけて来た。これで走っての真っ向勝負はまず不可能』
丸「それで、俺と雫が入れ替わる作戦にかけたんだよぃ」
『それで、2度目の勝負に出たの…貴女が私とブン太君の姿がそれぞれ認識できていたらこの作戦は出来ないから』
丸「俺が、トイレからわざと出てきて認識させる。それで俺の名前をどう呼ぶかで雫にあとを任せる事にしたんだい」
『結果、貴女は私の姿をしたブン太君を私の名前で呼んだ…これで、貴女は幽霊だけど心眼を持ってるとかそういう力まではないと分かった』
花「…成程。それで貴女が最後に」
『五月蝿く近づいたのは、わざと錯乱させたと思わせる為。本来なんの対抗力もない相手が錯乱していて警戒する人はそういないからね』
花「…それで、まんまと入れ替わって私に名前を呼び間違えさせたのね」
丸「声までは変えられなかったからよぃ!俺は喋る訳にはいかなかったんだい」
ジ「俺は、任せきりだったから少しだけ焦っちまったがな」
『さぁ…私達の勝利だよ』
花「ーっ…はぁ、そうね。良いわよ!諦めるわ」
花子ちゃんは、退屈そうに息を吐き出した
花「これで、また長い時間離れられない」
『…ねぇ、貴女、まさかー』
花「貴女達なら、私達を解放してくれるのかもね…なんて」
目を細め、トイレに戻っていく花子ちゃん
雫はそれを見つめる
幸「…にしても、花子ちゃんも現代風になったりするんだね」
仁「おカッパ頭とか、想像しとったきに」
『…そりゃ…彼女は花子ちゃんであって花子ちゃんでは無いからね…』
柳「………?」
『…さて、早く次へ行こう。時間は進まないとはいえ長居するべきではないよ』
そう言って、先をゆく雫
レギュラー陣も立ち上がるとそれについて行く
その後ろ姿を、トイレの出入口ギリギリから見守る花子ちゃん
花「…死なないでよね…」
その言葉は、誰に届くでもなく
静かに消えてゆくのだったー
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じゃこ(プロフ) - なんで!!なんで!!こんな面白いんですか!!好きすぎます!!! (2019年12月15日 18時) (レス) id: beb0494169 (このIDを非表示/違反報告)
神羅課長(プロフ) - 最高ォォォォ!!!!ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!! (2019年12月14日 18時) (レス) id: 700bfcfee7 (このIDを非表示/違反報告)
歌音 - 更新頑張ってください!! (2019年11月19日 11時) (レス) id: 60755d8909 (このIDを非表示/違反報告)
周助愛し隊団長 - 更新ぷりーぶです!!面白い!! (2019年11月2日 21時) (レス) id: 6cd51c2a27 (このIDを非表示/違反報告)
天元の赤百合 - とっっても面白いので早く続きが読みたいです! (2019年10月23日 2時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カナタ | 作成日時:2019年2月12日 22時