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『山下市長〜？』
トントン、と重そうな木造の扉を叩く
中からの返事は無い、まさか彼に限って居ないというわけでは無いだろうが、中からは物音ひとつも聞こえない
『すみません、山下市長、物述Aです』
バチュン、という市長がワープできる特殊能力を使った音が中から聞こえ、その数秒後、ギギギという心配になる音を立てて扉は開いた
「やぁ、いらっしゃい、座ってお茶でも...」
『早く私を救急隊のjobに就けて頂けませんか？』
見るからに高級な椅子に腰かけた市長は、
バサバサと資料を漁りながら冗談なのかそうじゃないのか分からないことをつぶやく。
しかし、此方としては一刻も早く彼とは離れたい。
扉近くのソファーに腰かけて市長の動きを待った
「え〜っと、物述物述...あったあった。今日から特別参加市民として救急隊に就く物述A...っと」
わざとらしくいくつかの書類に目を通し
やっと紙にサラサラと文字を書き始めた。あれが就労ビザというものなのだろう
市長は何度も何度も自分の書いた文面を読み返すと、紙飛行機を作り、此方に投げてきた
『市長、流石にその渡し方は...』
紙飛行機を分解し、シワを伸ばすと、書き殴ったような文字で、短くこう書いてあった
【みんなが主役でみんなが脇役。
この街の全員で紡いでいくストーリー。】
『...またおかしなことを』
「おかしなこと？ただの当たり前の事だと思うけど。」
そういえば彼は昔からそうだった
私を作ったのも、こんなよく分からない理想のため...
「あ、これ持って救急隊の所行けばすぐjobに就けるから、あとは山あり谷あり頑張って〜」
またポイ、と手渡されたのは
今度こそ市長のサイン入りの就労ビザだった
『山も谷もありませんよ、私はただのNPCですから』
「お堅いね〜」
眼鏡をくい、と上げた視聴を横目に
軽々と音のならない扉を開け、市役所を後にした
「特別参加市民...ね」
ーーー
『今日からここで働く物述Aです』
病院には、ピンクのツインテールをした幼女が1人
テレビを見ながら黙々とご飯を食べていた
「...ん、あれ？体験来てました〜？」
市長から貰った紙を見せると、納得のいったように頷き
困ったような目でこちらを見てきた
「今隊長がいなくて...また後で来て貰えますか？」
分かりました、と病院を後にしようとした時
猛スピードで救急車が自動ドアを突き破り、此方へやってきた
「急患急患急患！！」
続く (更新停止中)
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アレンシス(プロフ) - 凄く興味を唆られる作品でした！私情を挟んでしまうのですが、mozuや餡ブレラの出演もいずれして欲しいです。また、ギャングに興味があれば是非ヴァンダーマーを見て頂きたいです。最高にかっこいいので是非！最後のは本当にただの私情なので気になさらずに！ (1月6日 22時) (
レス) id: 19eb831e26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きゅあうるち | 作成日時：2023年12月27日 13時
