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「「かんぱ〜い」」
カチャンっとグラスを合わせて口にアルコールを流し込む。
「７人で来たかったな〜！！！！」
ガンとビールジョッキを机に置く二階堂が言葉を漏らした。
今は、行くと決まって二階堂が予約してくれたであろう居酒屋にいる。
個室だからか、あまり他のお客さんの声は聞こえない。
結局集まったのは、横尾さんとアイツ以外の俺含め５人。
「ミツもっと呑みなよ〜〜！」
早速酒が回ったのか、絡まれる俺。
「わーったから、落ち着け？」
少しずつ口に運ぶ俺に不満なのかジョッキを渡される。
今日の撮影だったり、個人の仕事の話をしたり、他愛な会話が繰り広げられていた。
タマを送り届ける使命があるとかいって宮田はウーロン茶を飲んでいる。タマは酒があまり好きじゃないから呑まないのに。それも宮田らしくてなんだか微笑ましいなと思いながらタマと宮田を見ていると千賀が口を開いた。
「ガヤさん達、なんで来れないんだろうね？」
一人で盛り上がっていた二階堂も口を紡ぐ。
「ま、用事くらい誰にでもあんだろ？」
場を和ませるために笑いながら言うと、「だよね〜」と言葉が返ってきてまた他愛のない会話に戻る。
あれからどれくらい経ったのかわからないけど、酒も進み、いい感じに酔いが回った俺と千賀と二階堂。
「っしゃ〜〜二軒目行くぞお〜〜！」「「さんせーーい」」
盛り上がっている俺たちをよそにタマが柄にもなく大きな声で「ちょ！！これ見て！！」といった。
見せられたスマホの画面にはアイツの言葉が綴られているログだった。
今日は７人で撮影だったとか出来事を書いていた最後に
【わたと飯行ってきまーす♡】と添えられていた。
「今日の用事って渉とご飯行くことだったんだね」
タマがそう付け足すと二階堂が俯いてしまった。
人よりも何倍もメンバーのことが好きで、今日だってきっと７人で飯いけることを望んでいたはず。それなのに簡単に断られ、挙句見せつけるかのような言葉に傷ついたんだろう。二階堂にそんな顔をさせたアイツに少し腹が立った。
あの後はなんだか空気が詰まり、お開きすることになった。宮田が送っていこうか？と気を使ってくれたが少し風にあたりたくて、二階堂と千賀をお願いして見送った。
これからだぞ、と輝くネオン街をフラフラと歩いているとネオン街には見合わない高級そうなお店から見たことのある男性二人が出てきた。
横尾さんと、藤ヶ谷？
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作者名：妖狐 | 作成日時：2019年10月19日 0時
