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藤ヶ谷の言葉に頭が真っ白になる。


「横尾さんに、好きって、」


「なんのこと?」


「ニカたちと飯行った後、ぶらぶらしてたら、藤ヶ谷と横尾さんが店から出てきて、藤ヶ谷が、横尾さんに、好き、って甘えてたじゃん。」


「あー・・・ってあれ見られてたの?すげえ恥ずかしいんですけど。渉には、北山が好きってこと相談してて。あの日めっちゃ酔っちゃってさ、北山のこと好きーって言葉に溢れ出ちゃってたんだよね。」



「・・・んだよ、それ。ずっと、冷たかったじゃん、」
勘違いしていただけ?うまく理解できなくて、言葉につ言葉に詰まる。



「それは、あまりにも近付きすぎたら感情が溢れそうで、後、嫉妬かな。」



「・・・・・俺も、ずっと、藤ヶ谷が好きだった。だから、女の人とか横尾さんに行かれるのが嫌で、俺にしとけばとか言った。」




「え?」
目を見開く藤ヶ谷は、なんだか間抜けで笑ってしまった。



「大倉くん、は」



「付き合ってた?のかな、でも幸せになれって、送り出してくれた。」



「・・・そうだったんだ。」




「忠くんも俺の気持ちに気づいてたとしたら、悪いことしちゃったな。謝らねえと。」



「・・・呼び名あるくらい、仲よかったんだ」



「藤ヶ谷ってスカした顔してんのに、意外と嫉妬深いんだ?」



「・・・うるさいなあ、」




「藤ヶ谷?」


「何?」


「俺と付き合ってくれない?」




「それ、俺のセリフなんだけど。」




あの後、寝かせてもらえるはずもなく、今までのお互いのすれ違いを埋めるように、愛し合った。
やっと繋がった想い、この数年離れてた距離も一瞬でマイナスの距離になる。



「俺、北山がいたら、なんでも、乗り越えられる気がする。」


ーこれから先の未来には、不安などないだろうー



「俺と藤ヶ谷はずっと二人でひとつだからな」



ー僕の半分は君だからー



「何?それって繋がってたいってこと?」


「ったく、真面目な話してんのにセクシーキング出してくんな」

クスッと笑えば、また愛される。



+++



「あれ?ガヤとミツ一緒にきたの〜???」


「いや、たまたま、そこであって、な?藤ヶ谷。」


「ミツ〜〜??なんかガヤの匂いするよ?」

あの後、メンバーに問い詰められたのは言うまでもなく。
藤ヶ谷はなんだかそれを楽しんでいる様子で。
藤ヶ谷と笑い合えるだけでこんなに幸せなんだ。





僕ハ君ナシデ_愛ヲ知レナイ






僕ハ君ナシデ・・・

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作者名:妖狐 | 作成日時:2019年10月19日 0時

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