すなお 2 (桃赤) (ページ13)

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(望side)

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屋上へつながる重たいドアを開ければ濱ちゃんと重岡先輩と淳太がおった

桃『また淳太おるやん。』

黄「なんで俺がおったらあかんねん」

無意識にイチャイチャしとるのを見てるのが嫌なんや！と思いながら濱ちゃんの隣に座ろうとすればぎゅっと袖口が引っ張られた

引っ張られた方を見れば上目遣いでこちらを見つめる先輩

赤「…こたき。」

桃『どうしました？』

瞳が不安そうに揺れとる気がしてふわふわな黒髪を撫でれば恥ずかしそうに目を瞑る先輩

赤「神山くんも一緒なん？」

桃『あかんかったですか？』

赤「…ちゃうけど…」

いつもよりテンションが低い気がする先輩が気になって先輩の隣に座る

ちらりの視線を外せば神ちゃんは濱ちゃんのところにおる

濱ちゃんなら安心やな、なんて思いながらもう一度先輩に視線を戻したらすでにお弁当を食べ始めとる

やけどその表情はどこか寂しげで

桃『先輩？』

赤「…なに？」

桃『えっと…』

話しかけてみたものの先輩にかける言葉が見つからん

黄「神ちゃん自分でお弁当作っとるん！？」

なんて、神ちゃんのお弁当でみんなが盛り上がってる中俺たち2人の間にはまた気まずい空気が流れる

青「望。」

どないしたらええかわからなくてパンクしそうになっとると流星が声をかけてくれて少しだけ心が軽くなった

結局その日はお昼の時間先輩の笑顔を見ることはできなかった