マフィアの吸血鬼はドーナツ至上主義【文スト】

吸血鬼９ ページ10

「A、今日の昼は空いてるかい？」


『バリバリ暇じゃー』


「じゃあ私の友人と昼食はどう？」


『おっけーじゃー……ぬぅっ！？』



…太宰に友人など居ったのか！！！


驚き阿良々木山椒の木じゃ。


しかし昼食と云っても何を食べるんじゃろうか。



「其の友人が絶賛する店が有るのだよ」



と云ったは良いものの、これいつ着くんじゃ。


…少しデシャヴを感じるの。



『……のう太宰、其の店は何処じゃ』


「此処さ」



店に掲げられた看板を見ると「自由軒」と書かれて居た。


太宰曰く、フリィダムと呼ぶらしい。


日本語って難しいのう。



「織田作、待ったかい？」


「いや、俺も今来たぞ。

お前が最近太宰の補佐になった吸血鬼か。」



太宰から聞いたか。



『うむ。儂は忍野Aじゃ。宜しくの』


「嗚呼。」



そして此処の店の咖哩が美味しいと聞いたから咖哩を頼んだ。


…が。




『…辛ッ！！水をくれ店主…！！』


「大丈夫かA」


『大丈夫でない…』



舌が焼けそうじゃ…辛い…



『…此の咖哩は隠し味にドラゴン・ブレス・チリ入っとるのか！？』


「はは、入っとる訳無いだろう」



店主に笑われた。いや絶対入っとる！！


だって隠し味と云うぐらいじゃから人に云う訳なかろう！！


……吸血鬼に云う訳なかろう！！



『ひー…今度から甘口で頼む。おお辛い辛い…』



店主からお冷をもう一杯貰った。


此れを無表情で食べて退ける織田作は何者じゃ！！



「太宰の所の吸血鬼は面白いな」


「ふふふ、だろう？」


『一体何処が面白いんじゃ！』



二人して伝説の吸血鬼をおちょくりよって…！！


……其れにしても辛いのう。



『店主、もう一杯水をおかわり…』

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