マフィアの吸血鬼はドーナツ至上主義【文スト】

吸血鬼３ ページ3

儂は数年ぶりに日本に来ておった。


まあ、只の旅行みたいな物じゃ。


其処でちょっと吸血鬼と云う事がバレての。


儂は吸血鬼じゃ。日光や十字架に弱い。


うっかり日光を浴びてしまってな。


其処から軍警に追われる身となった。



「軍警！？」


『軍警じゃ。』



金髪金眼など日本では珍しいし見つかりやすいじゃろ。


だからもう日本から出ようかと思ったらの…


路地裏にいたら黒服達に襲われてな。


丁度腹も減っとったし、ちょっとだけ血を吸った。正当防衛じゃ。



「路地裏で俺の部下が全員失神してたの、お前の仕業か！！」


『あれうぬの部下じゃったか。只の貧血じゃろ、すまんな！』



その後知らんオッサン(ナツメソーセキ)が現れて、もう人を襲うなと云われた。


…もう一度云うが正当防衛じゃ。襲っては無い。


其の人はどうやら偉い人じゃったらしくてな。


事件と言う程でもないが政府が揉み消してくれるらしい。


そして其の代わりに日本に留まってはくれないかと。



「…何の為に？」


『其れは儂も知らん』



あのオッサンが何を考えているのかは知らんが其処迄してくれるならと思い


マフィアに入ったと云う訳じゃ。


何か起こったら、其の時は其の時じゃな。



『まあこんな感じじゃの』


「其の謎のオッサンは誰なんだよ」


『知るか』

吸血鬼４→←吸血鬼２

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す