マフィアの吸血鬼はドーナツ至上主義【文スト】

吸血鬼２ ページ2

((首領に向かって上から目線！？))



全く…伝説の吸血鬼に向かって「入れ」とは何様じゃ。



「手前、首領に向かってお前とは『おぉ、久し振りじゃのオウガイ！！』

……は？」


((久し振り？オウガイ？))


呆然としているなんか黒い二人を通り越してオウガイの元へと行く。



「何年振りかな？」


『知らん。随分と出世したのぉ』



しょぼい町医者からマフィアの首領に進化したな。



『下剋上かの？』



そう云うとオウガイは目を細めた。


下剋上か。


まあ先代には思い入れも大して無いしどうでも良いの。



『…で？コイツらの補佐を儂が、するんじゃろ？』


「嗚呼、宜しく頼むよ」



ソーセキには一応恩があるからの。



『オウガイには何も無いけどな』


「え…」


「…其れでは首領、失礼します」



首領室を出てどっかに行くらしい。着いて行くか。


そういえば自己紹介を忘れておったな。



『おい、今からうぬらの補佐をする事になった。

忍野Aじゃ。宜しくの』


「私は太宰治、そんでもってこの小ちゃい黒いのが蛞蝓だよ」


「俺は中原中也だ！蛞蝓じゃねェ！！」



コイツら元気じゃの。



長い長い廊下を歩く。これいつ着くんじゃ。


ていうか何処に行くんじゃ。




「…手前は何者だ。外人か？」


『外人と云うよりかは…人外と云った方が正しいかの』


「人外？」



人間から外れた者、其れが人外じゃ。



『真逆…うぬら何も聞かされとらんのか』


「そうなのだよ」

「嗚呼」



オウガイ…真逆何も云っとらんとは…


後で喰うぞ。


溜め息をついて歩む足を止める。



『儂は、吸血鬼なのじゃ』



目の前の二人が目を剥いた。


とりあえず写メ撮るか。



「吸血鬼って、実在したのか…！？」


『目の前におるじゃろ』



帽子の方、ナカハラは眉間がしわっしわになっとる。



「…其れで、何故吸血鬼がポートマフィアに？」



包帯の方、ダザイは質問して来た。



『久し振りに日本に来たらちょっとな、あっての。』



「ちょっと？」



『話せば少し長くなるが…』

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