30話 一言が言えない ページ32
「…、あ、あのｯ…」
『なんですか？』
「…A」
『…はい』
「…で、で…で、電球！…って、ありますか…？」
『電球？』
「あ！いえ！！その、そろそろ切れそうだなー…と…」
『…買い出しに行かないとなかっ…』
「い、いえ！そろそろ切れそうだなってだけで確認しただけです！」
『…？』
言えない…
---
「デートに誘えない？」
「……はい」
「いやいや、デートの1つ2つくらいあるだろ？」
「それが…その…まったく……」
僕の部屋に遊びに来たナツキさんに少し話してみたら、驚かれた。
いやいやナツキさん、僕にそんな勇気ないですよ。
「…普通に言えよ、デートしようってさ。
それこそお前は交渉術とか人の気を運ぶの上手いんだから他の奴より上手くいきそうだけど？」
確かに、取引相手との交渉ならこんなに悩まずスラッと言えたかもしれない。
でも…
「Aには、そういうのしたくないんですよ。
そういう、なんというか、積めば勝ち、釣れば勝ち…みたいなことは…」
「ふぅん。まぁ確かにいい気はしねぇか」
「でしょ？」
「Aなら、オットーがどれだけダッサい誘い方しても受けてくれそうだけどな…
ビシッとキメたお前とか不信感しかないだろ」
「ひどっ！
…まぁ、僕も僕のことですから、どれだけの誘い方をしてもグダグダになりそうな気はしてますけど」
「パパっとやっちまえよ
出来るか出来ないかじゃない、やるかやらないかだ！って誰かも言ってただろ？」
「誰ですか…」
「まぁまぁ。
あ！！窓拭き忘れてんの忘れてた！姉様に怒られる！！じゃなあなオットー！！まぁ頑張れ！」
えぇ……もう、本当にナツキさんって……はぁ…
ｺﾝｺﾝ
「あ、はい！」
『…オットーくん』
「あ、Aでしたかぁ！」
ナツキさんと入れ替わるようにAがやってきた。
『…オットーくんが朝から変だったので、ボッコの実とオットーくんのアルバム、アイスタオル持ってきました
アイスタオルは術を施してますから温くなったりすることはないので大丈夫ですよ』
「なんで僕のアルバムを僕に見せるんですか？僕、自分を見て元気出るような自分大好きっ子じゃありませんよ？」
僕のためにこんなにも準備して…
なんだか申し訳ない…
「…本当にいろいろありがとうございます。いつもいろいろしてもらってばっかで…」
『したいことをしてるだけです』
「……ほんと、サラッと言うんですから」
『…？』
「えっと、その……」
31話 Ring finger reservation→←29話 灰かぶりの猫 ３
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猫まんま(プロフ) - どやちゃんさん» 書いて下さりありがとうございました！！これからも更新頑張ってください！ (2021年6月16日 1時) (
レス) id: 795f205d3c (このIDを非表示/違反報告)
どやちゃん(プロフ) - SMEさん» わぁぁ！ありがとうございます！！そうなんですよ、オットーくんの中々なくて…死にかけてたので勢いで作ってしまって…！応援ありがとうございます！はい、頑張ります(*^_^*) (2021年4月27日 8時) (レス) id: fea1b802e2 (このIDを非表示/違反報告)
SME(プロフ) - オットーの小説中々ないので凄くニヤニヤしながらよんでます（）これからも応援してます！無理せず頑張ってください(^^) (2021年4月27日 0時) (レス) id: a63e2a6764 (このIDを非表示/違反報告)
どやちゃん(プロフ) - 猫まんまさん» わぁぁ！コメントリクエストありがとうございます！！文才がないので上手くできるか分かりませんが、頑張ります(*^^*)ありがとうございます！ (2021年4月5日 15時) (レス) id: fea1b802e2 (このIDを非表示/違反報告)
猫まんま(プロフ) - リクエスト失礼します。オットーと夢主ちゃんがデート(という名のお使い)をするお話がみたいです (2021年4月5日 2時) (レス) id: 795f205d3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どやちゃん | 作成日時：2021年3月20日 22時
