いじわる ページ3
*
「う!?」
ずしりと重いなにかが私の腹部から下半身にかけてを強く圧迫し、私の数少ない趣味のひとつーーー聞いていたマグルのラジオが途絶えた。ヘッドホンを乱雑に奪われる。苦しみながらそろりと瞼をあげると、
「やあ」
いつもと変わらない柔らかい目元のはずなのに、ずいぶんと上から目線な瞳のニュートがこちらを見ていた。
「ちょ、や、ニュート、苦し」
「Aが悠々と寝てるからだよ」
そう言ってまた体重を乗せてくるニュートを鬼だ悪魔だと心のなかで罵りながら自由が効く足と手を無茶苦茶に動かし抵抗すると、そのとたん、がしりと両腕を掴まれた。はっとして目を見張る。ニュートはどこぞの悪役のように笑っていた。
普段の彼からは想像もつかない。
私にしか見せない、顔。
「ねえ、」
「な、なに」
ぐいとニュートが上半身を倒して私との距離がぐっと近づいた。もうなにがなんだかわからない頭で頑なに目を瞑るとはあ、と熱がこもったようなため息が私の耳を犯す。ぞわりと床に押しつけられた背中が粟立っていてもたってもいられなくなさった私にニュートが囁いた。
「いけないことしようか」
なにがなんて末恐ろしくて聞くに聞けない。どのタイミングでその思考にたどりついたかなんてニュート本人にならない限り一生わかりゃしない。かすかに震えたくちびるはすぐに塞がれた。
*
(こういうニュートが一番ry)
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ミコト(プロフ) - すっっっごく、好きです、これはニュートにさらに惚れちゃいます///続き楽しみにしてます!!!! (2019年4月6日 23時) (レス) id: 47f303260b (このIDを非表示/違反報告)
こめ(プロフ) - 雨海夕日さん» そ、尊敬なんて恐れ多いですう><ありがとうございます!これからもキュンキュンして頂けるよう精進しますね〜〜! (2017年1月8日 14時) (レス) id: 7ce7de2d70 (このIDを非表示/違反報告)
雨海夕日(プロフ) - 初コメ失礼します。短編でこんなにキュンキュンくる小説書けるなんて…尊敬しかないっす。本編含め更新待っとるやにー。 (2017年1月7日 0時) (レス) id: cf36659c9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こめ | 作者ホームページ:http://twitter.com/kome_tsuku
作成日時:2017年1月3日 10時