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とさり。
血を抜かれて死んだ魔法動物が、赤に塗れた小さな両手から力なく落ちた。
「……あ………」
杖を向けられた少女は、硬直してニュートを見つめたまま声も出ないようだった。しかしそれはニュートも同じことで、取り押さえるどころか呪文も口から出てこない。先ほど足音を聞いた時には、すぐにでも犯人を魔法で拘束してやろうと身構えていたはずなのに、自分でもなぜ動けないでいるのか理由がわからなかった。
犯人が想像だにしない少女だったからーーー。
いや、それよりも、彼女のその姿があまりにも美しく見えたからか。
血にまみれていてさえ、ぼんやりと光を放ち輝く容姿は神々しさまで感じさせた。
(この娘は……一体、“何”なんだ……)
しばらく互いの間に沈黙が走る。
先に動いたのはAだった。
「……ご、ごめんなさい……っ」
消え入りそうな声。
言うや否や、彼女はニュートの脇をすり抜け小屋の扉から脱出し、禁じられた森へと走り出した。
「ま、待ってくれ！」
ようやくニュートも我に帰り、無我夢中で走り出す。暗闇での追走だったが、彼女の光る髪のおかげで見失うことはない。ニュートはすぐに追いついた。
「待って、きみはーーー、」
声をかけながら細い腕を掴む。そして彼女がスリザリンの制服を着ていることに気づいたーーーが、その瞬間、ニュートの全身に強い衝撃が走り、そのまま数メートルも投げ飛ばされた。
「がっ………」
肺から全ての空気が抜け、一時的な呼吸困難に陥る。
(な、何が………)
何が起こったのか、すぐには理解できなかった。何せ、自分より一回りも二回りも小柄な少女に投げ飛ばされたのだ。
しかし気づいた時には遅く、落ちた衝撃で頭を強く打ったニュートの意識は急速に闇へと落ちていった。
その意識が途絶える瞬間、ぼんやりとした朧げな視界に見えたものはーーーうっすらと涙に濡れた、サファイアブルーの瞳だった。
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ミコト(プロフ) - 更新大変だと思いますが、続き見たいです!!楽しみにしてます!! (2019年4月6日 11時) (
レス) id: 47f303260b (このIDを非表示/違反報告)
のん民(プロフ) - つづき見たいです (2018年12月7日 3時) (レス) id: 8246ba9fb8 (このIDを非表示/違反報告)
のん民(プロフ) - こうしんやめたの？ (2018年12月7日 3時) (レス) id: 8246ba9fb8 (このIDを非表示/違反報告)
らな - 頂きものページは別で記載していただきたいです。読みにくい (2018年11月26日 0時) (レス) id: ca6b27a01c (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - 連載始まった時から読んでいます。１番好きな小説です。更新大変かと思いますが楽しみに待っていますm(*_ _)m (2017年2月26日 23時) (レス) id: 88bfe4bc23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こめ | 作者ホームページ：http://twitter.com/kome_tsuku
作成日時：2016年12月26日 0時
