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走馬灯のように、ニュートの脳裏に今日会ったばかりの……そして自分の頭を鞄で殴って逃げた男の言葉が蘇った。
“俺はパン屋を開きたくて融資をーーー”
確かに彼も、自分のものと似たようなトランクを抱えていた。
「………あのマグルだ」
＊
外は案の定、大騒動の真っ只中だった。
魔法動物の暴走により壊れた家屋を魔法で治しながらたどり着いた先にニュートたちが見たものは、サイズが幾分か縮んだマートラップに噛み付かれていた、例のマグルだった。
ニュートが器用にマートラップを捕まえ、Aがぐったりとしたマグルを重そうに引きずって壁際へ寝かせる。
「動物たちは？」
うんざりした顔で、後から部屋に来たティナが今回こそ自分のトランクを閉めるニュートへ尋ねた。
「うーん……２、３匹いないかな」
「２、３匹？！」
ニュートの口ぶりはさも大したことないような雰囲気だったが、そのたった２、３匹のおかげで家数軒が壊され目の前でマグルが命の危機に晒されている。そもそも一般人が魔法動物の国外に持ち込むなんて言語道断だと言うのにーーーー。
あまりに衝撃的な事実を聞いて、今日何度目か卒倒しそうになるティナを尻目に、Aが呑気にニュートに話しかけた。
「……先輩、オビリブエイトしますか？」
いつの間にかニュートの杖を構え、マグルに突きつけている。マグルはマートラップに噛まれて毒が回り、意識が朦朧としているようだった。
「ああ、う…」
「やめて！怪我しているのよ！」
ニュートが頷く前に、ティナが金切り声をあげた。つい先ほどまでオビリブエイトしなかったことについて激怒されていたはずなのに、今度はなぜいけないのかと言わんばかりに２人はティナを見る。
「連れて行かなきゃ！」
かくして、ニュートとA、そして哀れなマグルーーージェイコブ・コワルスキーは、ティナとその妹の住むアパートへと向かうこととなる。
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ミコト(プロフ) - 更新大変だと思いますが、続き見たいです!!楽しみにしてます!! (2019年4月6日 11時) (
レス) id: 47f303260b (このIDを非表示/違反報告)
のん民(プロフ) - つづき見たいです (2018年12月7日 3時) (レス) id: 8246ba9fb8 (このIDを非表示/違反報告)
のん民(プロフ) - こうしんやめたの？ (2018年12月7日 3時) (レス) id: 8246ba9fb8 (このIDを非表示/違反報告)
らな - 頂きものページは別で記載していただきたいです。読みにくい (2018年11月26日 0時) (レス) id: ca6b27a01c (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - 連載始まった時から読んでいます。１番好きな小説です。更新大変かと思いますが楽しみに待っていますm(*_ _)m (2017年2月26日 23時) (レス) id: 88bfe4bc23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こめ | 作者ホームページ：http://twitter.com/kome_tsuku
作成日時：2016年12月26日 0時
