11-2 ページ38
このステージのルールについて、改めて説明が伝えられる中。スパイクの紐を結び直しながら、Aは隣に立っている凛を見上げた。
視線に気づいてこちらを見下ろしてくる凛に、
『もしオレが奪われたら、取り返しに来てくれる？』
…と。負ける気などさらさらないくせに、Aはそう言って悪戯っぽく微笑む。
軽くあしらわれるかなぁ…と、そんな風に考えていたAだったが。一方の凛は、�犇鯡笋性瓩噺世錣鵑个�りの表情を浮かべていて。
「奪わせるわけないだろ」
そう言って、ハーフアップに纏められたAの銀髪をくしゃりと撫でる。
凛のその言葉に、Aはほんの少しだけ目を丸くしていて。
『ああ…、そっちの方が良いな。オレも凛の事奪わせる気、無いよ』
破顔したAは立ち上がってぐっと伸びをすると、コツン…と、凛と拳を合わせた。
「……つーか、『腹減ったからサクッと終わらせよう』くらいにしか考えてねーだろ。負ける気ないくせによく言うぜ」
『えー。凛ちゃんオレの愛情疑うの？ こんなに大事にしてるのにー』
「凛ちゃん言うな。さっさと、配置につけ」
『はぁーい』
考えていることが読まれているのにAは苦笑しつつ、言われた通りポジションにつく。
Aが凛に言った言葉に嘘はない。気に入ったものが自分の側からなくなるのは、誰だって面白くないだろう。
「(ま、それだけじゃないんだけどね……)」
ここをクリアして先へ進みたいと思っているのは、何も凛だけではないのだ──。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
≪二次
───…KICK OFF!≫
試合開始の合図と共に、潔世一が蜂楽廻へとパスを出す。
「パッツンにはお前がつけ、A」
『ん、了解』
蟻生は凪につくつもりなのだろう。身長的にもその方が良い。蟻生の言葉に一つ頷いて、Aは黄色いインナーカラーが特徴的な蜂楽の前に立ちはだかった。
対する蜂楽は、Aが自分のマークに付くと分かると、好戦的な表情で口角を上げていて。
「
そう言って見事な足捌きでシザースを披露すると、軽やかなステップでAの横を素早く抜き去った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1482人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
椿(プロフ) - 乃愛さん» うわぁぁ…!!コメントのお返事を書いたのですが、送れていなかったのに今気づきました…っ!!申し訳ないです😭💦 書きやすいキャラは口調の特徴とかが掴みやすかったりもしますよね(*´ω｀)すらすら書けるキャラとそうでないキャラの差が…笑 (2023年4月5日 0時) (
レス) id: e70c88c645 (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - 椿さん» そうですよね！私の場合全員推しなのでその中でも書きやすい人を書いてます() (2023年3月28日 7時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - 乃愛さん» やっぱりそうなってしまいますよね…😅キャラによる書きやすさとかもあるんですけど、あとはもう推しかどうか……🥰笑 (2023年3月28日 2時) (レス) id: e70c88c645 (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - 椿さん» わかります！私も夢小説書いてるんですがなんか同じ人ばっかりだしてます😅 (2023年3月21日 8時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - ぺんぺんさん» コメントありがとうございます!わぁぁ…そう言っていただけて嬉しいです🙏✨ 最近忙しくて更新が滞ってしまっていますが、今後もニヤついてもらえるようなお話をお届け出来るよう頑張ります！💕 (2023年3月21日 1時) (レス) id: e70c88c645 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：椿 | 作成日時：2023年1月13日 7時
