ユンギさん! ページ18
「本日はお集まりいただき、ありがとうございます。チョン族の族長をしているホソクです。」
いつもより引きつった笑みを浮かべてホソクは話し始めた。
「こちらが弟で共同族長をしているグクです。」
それだけ言うと、座ってしまったホソクを横目にグクも口を開いた。
「グクです。よろしくお願いします。」
「ミン族長、ユンギです。チョン族、お招きありがとうございます。」
静かにユンギが頭を下げると、隣りに座っていたソクジンが立ち上がる。
「キム族の族長、ソクジンです!こちらは弟のテヒョン。もう一人、ナムジュンは中央に行っていて、今日はいません。」
「キム・テヒョンです。よろしくお願いします!」
皆の顔合わせが終わってから、ミミが口を開く。
「チョン・ミミです。」
何故かテヒョンの方から拍手が聞こえ、ミミは戸惑った。
「…あ、それでは。」
あわてて奥にひっこもうとしたミミにユンギが声をかける。
「怪我はどうだ?」
「あ、おかげさまでだいぶ良くなりました。」
ニコニコと話すミミを見て、目をそらすグクと舌打ちしかけたテヒョンを、ホソクは楽しそうに見ていた。
「経済的な面において、ミン族が中央への出荷の八割ほどを占め、チョン族では売れ残りが多く生じているんです。」
「キム族でもそうなってて特にこっちは人数が少ないから全体的に生活に影響が出てる。」
ホソクとソクジンにじっと見られても、ユンギは全く動じずに口を開いた。
「ミン族では去年から中央の商家と独自に契約を結び、今年から直営店も経営している。それがうちのやり方で、中央出荷指針には従ってます。」
「こういうのは思いついたもの勝ちですから。」
そういって黙ったユンギに戸惑ったように、ソクジンは口を開く。
「こっちの不利益は自業自得だと…。」
「まあ、そうですね。」
ユンギはちらっとソクジンを見た。
「つまり、ユンギさんは協力する気はないと。」
突然響いたミミの声に一同がミミを見つめる。
76人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
AULA−輝き(プロフ) - ユンギさんとテテ…。まあ友達ではありますね。いい人が見つかるといいな… (2019年4月4日 16時) (レス) id: a376a7214f (このIDを非表示/違反報告)
闇子(プロフ) - ユンギさんとテテはどうなりますか?ユンギペンなもので、気になります。 (2019年4月4日 16時) (レス) id: a376a7214f (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 面白いので、ぜひ完結してください。 (2019年4月4日 16時) (レス) id: a376a7214f (このIDを非表示/違反報告)
茜★(プロフ) - 更新待ってます!ファンタジー風だけど、すごく人物描写がいいです。 (2019年4月4日 15時) (レス) id: a376a7214f (このIDを非表示/違反報告)
りんご姫(プロフ) - 前作の得体の知れない少女と不良たちから飛んできました!素敵な作品です。 (2019年4月4日 15時) (レス) id: a376a7214f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:AULA −輝き | 作成日時:2019年3月6日 13時