食欲 ページ45
紙袋を渡され、中を覗く。
ニノ「わかりました。ありがたくちょーだいしておきます。」
相葉「うんっ」
嬉しそうにﾆｶｯと笑う相葉。
なんだかんだ、この人も可愛いよな。
エレベーターの前まで歩く２人。
ニノ「相葉さん、智が寝てたら俺の部屋来てもいいから、
また来てくださいね。」
相葉「うんっニノちゃん、ありがとねっ！じゃあまたね！」
ニノ「ﾝﾌﾌ、はい」
静かな病院にいると、相葉のパワフルさに圧倒される。
しかし話すと元気になるのも事実で。
バカっぽいけど、憎めない人だよなぁ。
ニノ「智の友達おもしれぇな・・・」
ベッドに転がりながら呟く。
ニノ「ん・・・」
目が覚めるともう夕方の６時で。
11月のこの時間帯は既に外が暗い。
ニノ「３時間も寝たんだ・・・」
体を起こし、ふと目に入った棚の上を見ると、置き手紙がある。
『今日も来たよ。寝てたからまた来る！ 潤』
ニノ「ﾝﾌﾌ、潤君律儀だなぁ〜」
思わずひとり言がこぼれる。
それにしてもあの二人、しょっちゅうゆっくりしてない？
ｶﾗｶﾗ・・
看「ご飯ですよ。しっかり食べてね。」
ニノ「へぇ〜い」
ニノ「持ってきてくれるのはありがたいんだけどさ・・・。
食欲ないんだよなぁ〜」
ｶﾗｶﾗ
ニノ「翔ちゃ〜ん」
翔「よー、ニノ」
ニノ「もー食べた？」
翔「今持ってきてもらったとこ。」
ニノ「俺のも食べない？」
翔「ばっ、何言ってんの。」
ﾊﾊﾊと笑う翔。
翔「食欲ない？」
ニノ「智さ、出会った時食欲なくて、ｶﾞﾘｶﾞﾘだったんだよねぇ・・・。
まぁ、今もだけど・・・」
翔「へええ」
ニノ「でも俺と知り合って少しは食べるようになったって言ってくれて。」
翔「そーなの？すげえじゃん」
ニノ「俺も今食欲ないから、
あん時の智の気持ちわかるような気がする・・・
やっぱ無理してたんだな〜ってさ・・・」
翔「ニノ？少しでいいから、一口でも食べよ？あ、一緒に食う？」
ニノ「え？」
翔「持ってきて俺のとこで食べよ。」
ﾆｺｯと笑う翔。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 138人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：天の子 | 作成日時：2019年7月14日 14時
