【刀剣乱舞】不幸を招く-2

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審神者side



「受け渡しの話してからあいつ、夜な夜なすすり泣くんですよ。俺の部屋まで聴こえてうるさいのなんの」


…………いや嘘だけどな。

これ後で蜥蜴丸にバレたら俺がすすり泣くハメになるな……絶対隠しとこう。



「それは貴方が我慢をしたら良いだけの話では？」

「ぐっ」


いやまあそうなんだけど！さすがは政府のエリート、隙を突くの得意だな(偏見)。


…にしても目つき悪いなこの主任さん！

ジッと見られるたびになんかゾクって寒気がする。



「い、いやーそれが俺だけじゃなくて他の刀剣男士からも不満上がってるんですよ。

夜眠れなくて戦いに集中できないって」


「部屋の壁を防音にしたらよいのでは」

「うぐっ」



うぐぐぐぐ。

今のところ全部一言二言でこの人にはね返されてばかりだ。

どうしたもんか……せっかく連れてきた三人もお姉さまも役に立たねえし。



「蜥蜴丸の泣き声がわずらわしいというだけの理由では、ちょっとこちらの方も実装というのは……」

「む、村雨丸は……強いんです！」

「……はい？」


「数値として見ても打撃や偵察が高いし、統率もかなり良いし……

性格だって良いから気難しい他の刀剣と組ませてもうまくやってくれるんです！だから」

「ちょっと待ってください、…そこまで強いんですか？村雨丸は」

「めっちゃ強いです！」


向かい合った机の上に乗り上げるようにして言うと、重立さんがちょっとのけぞった。

なんだこれ、デジャヴだな。

あれ……なんか、目から、水が、。




……ちなこれはホントのことですよー。

嘘じゃないですよー。


村雨丸の打撃は大太刀なみだし、会心の一撃とかバンバン放ってくれる。

さすがに今はまだ一軍のメンバーほどでは無いが、成長したら彼らを追い越すほどに強くなるかもしれない。



「政府の方だって、戦力の増加は望ましいことのはずですよね。

戦闘力の高い刀剣が多くの本丸で戦ってくれるのは貴方達にとってもかなりの利益になるはずです」


「……」

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