寂滅の天使は夜に笑う3 (ページ16)

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97阿部side ページ16

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なんて素晴らしい光景なんだろう。俺を散々酷い目に合わせた奴らはもう手を出せない。俺が思うままに、好きなように然るべき罰を与えられる。

阿「何笑ってんの？」

しかし、まだ自分のが上に立っているかのように「こんな事してただじゃ済まねえよ！」なんて。そんな余裕も今のうち。

用意して置いた縄でこいつらのリーダーの手首を縛った。キツく、キツく。ありったけの力を込めて。すると手首には縄が食い込んですぐに指先から赤く染まって行った。

俺は本気だ。

まだリーダーは殺すつもりは無いけど、取り巻きが死んでいく姿を見せるのとジワジワと手が壊死していく恐怖で精神的にダメージを与える。

こいつらは生きている価値のない人間だから。寧ろ生きている事がマイナスになるのだから。

苦しんで、苦しんで、死ねば良い。

阿「少し、話をしようか。」

お前らの腐った声なんて聞きたくは無い。けど、何故が俺が被害に遭わなきゃならなかったのか。その理由だけがずっと知りたかった。

阿「聞きたいことがある。なんで俺だった？」

「なんで？
ハｯ！お前が目障りだからだよ。」

少しでもまともな答えが返ってくれば、そんな淡い期待があった。

阿「目障り…？」

それ相応の原因が俺にあったのだとしたら思いとどまる事ができた。

阿「どういう事だよ。お前らは自分がやったことを分かってるのか？」

本当に自分のせいだったんだと納得する事ができた。

「めんどくせーな。この際だから言ってやるよ。いじめる奴なんて誰でも良い、たまたまお前が成績よくてクラスでも目立ってたからムカついただけ。だよなあ？」