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アルジュナ｢そうだ！今度は例の婚約者というものを殺さないか！｣
カルナ｢名案です、アルジュナ様。ですが...どうやら彼女、死んだようですよ。転移したはいいものの、使い魔は本気を出しすぎた。たかが駒ではありますが、姫は殺してはならない存在だった。その情報もインプットしたのに......死にましたね。｣
アルジュナ｢......残念だよ、姫。死後の魂を傷つけたくはないから、死ぬ前の君を迎えに来たというのに。だが...その身に魂が宿ってるなら、関係ないよな。｣
カルナ｢アルジュナ様、魂なら宿っています。早速遺体を樹へ運びましょうか。この期を逃せば、二度と樹は開花することを許しません。｣
アルジュナ｢ならさっさと運べ、魂と肉体が少しずつ腐っていく。姫を運んだなら、奴らはもう用済みのようなものだ。後は適当に迎撃してしまえばいいさ。｣
｢やはり自分で策を練るのは気持ちいいし、敵を騙せるのも気分が良い。カウレス、お前も数分早ければなぁ...｣
間桐慎二｢......俺、なんで生きてんの？｣
｢お前を治療したからさ。お父様はお前に良くしてくれたから、どうにも奇妙な予感がした。凛に治療用の宝石をもらっておいて、オフェリアにすべてを託したんだ。｣
オフェリア｢私の魔眼で、間桐慎二の死という都合の悪い可能性を先延ばしにしたの。一時的なものだけど、その一瞬があなたの生死を決めた。｣
カウレス｢敵がどうして騙されているのか、どうして生きてるハズのお前が死体になってるのか。それを聞かせてくれないか？｣
｢私はウェイバーのバカを待ち続けることに飽きて、ファミレスで食事をしていた。平日の昼ではあったが、学校にも通わん生徒がわんさかといた。彼らが死んだのは不幸だと思うが、それが逆に幸運にもなったんだよ。｣
カウレス｢...？｣
｢気が付けば、私の周囲の人間は血を流して倒れていた。その死体を拝借したのさ。高校生で身長がある程度高く、私と背格好が似た者。逃走する際にそれと父の首を借りて、敵が見えないうちに接合したんだ。そこに私が脱いだ服を被せ、首が外れるまではそれが私だと勘違いするよう、彼らの認識を上書きしたんだ。｣
カウレス｢......だからお前、今全裸なのか。下着もとかバカだろ。｣
｢これがバカなものか。後から考えたが、お前が来ても全滅する可能性の方が高かった。｣
オベロン｢マスター、服を。｣
｢感謝する。...諸君、ここから反撃の時間といこうじゃないか。｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2022年1月25日 0時
