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正直言うと ページ22

『今日はありがとうございました。撮影が終わり次第またご連絡下さい!』


無事に1つ目の雑誌の打ち合わせが終わった。会議室からプレスルームに戻る途中、テヨンと鉢合わせた。
そういえば私が電話で怒鳴り散らして以降、まだちゃんと話していなかった。


TY「…おつかれ。」

『おつかれ。』

TY「えっと、この間はごめん。厚かましすぎたよな。」

『ううん!私こそごめんね、心配してくれてたのに。もう治ったから!今度からは体調管理にはちゃんと気をつけるね!』

TY「俺もお節介し過ぎないように気をつけるよ。」

『うん、わかった。』

TY「…。」


それっきりお互い黙り込んでしまった。
喧嘩するのは初めてじゃないけれどいつも自然と仲直りしていたから、こんなかしこまったやり取りをするのは慣れていない。
その場の空気を変えようとしてくれているのか、テヨンが話し始めた。



TY「……お前だいぶ落ち着いたな。」

『え?』

TY「入社…というか、プレスに就いたばかりの時よりだいぶ仕事に慣れたような感じ。」

『そうかな?』

TY「うん。前は打ち合わせで使う企画書間違えて社内走り回ってたり、プレスルームからスタジオまでの間で衣装ぶちまけたりしてたじゃん。」

『やめてやめて!忘れたいんだから!』

TY「はははっ、ごめんごめん。…お昼、一緒に食べようよ。」

『うん。』


喧嘩という喧嘩をしていたわけではないけれど、テヨンとは無事にわだかまりが解けて、いつも通り仲のいい親友に戻った。


TY「A夜は空いてる?ほら、一応無事に終わったことだし呑みにでも行こうよ。」

『あー…ごめん。今日は行かなきゃいけないところがあるの。』

TY「そっか。」

『また今度行こうよ。』

TY「…ああ。また今度。」


正直言うと、今日はテヨンと呑みに行く気分じゃなかった。

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作者名:ニカ | 作成日時:2017年2月26日 12時

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