438話 しまったぁああああ!!!? ページ47
「左馬刻君、そこまでにして頂けませんか?Aさんが怯えています」
静かに寂雷が口を開く。隣には怯えた目で見るAがいた
そしてAが俯き小さく『ごめんなさい……』と呟いた
「何でお前が謝んだよ」
『そもそも私が理鶯さんの言いつけを守らなかったので……』
Aの弱々しい謝罪で毒気が抜かれた左馬刻は溜息をつき、舌打ちをすると「タバコ吸ってくる」とだけ言い、部屋を出た
すると、入れ違う様に銃兎が部屋に入ってきた
機嫌が悪い左馬刻を見かけた銃兎はある程度の状況を察している様子
「ただ今戻りました。Aさん、お体の方はどうですか?」
『かすり傷だけで問題なしです』
「どんな状態でもかすり傷があれば問題有りなんですが……まぁいいでしょう」
「随分と早かったですが……もう終わったんですか?」
「えぇ。後は所轄の方におまかせしました
それと、加害者の女性も目を覚ましたので警察に連れていかれましたよ」
最初は伏し目で話していたが、最後話し終えるとチラリとAを見る。目が合った本人はピクリと肩を揺らし目を逸らす
「伊弉冉さんもどうですか?」
「僕は彼女のおかげで何もされていないよ。ただ……」
罪悪感に駆られた一二三はぐっ……と拳に力を入れた。未だに軽くならない空気に頭を抱える銃兎だが、それをぶち壊す様にAが叫び声を上げた
『あぁーーっっ!!!!しまった!!』
「な、何かありましたか!?」
「大丈夫かA!?」
「どうしたAッッ!!?」
大きく目を見開き慌てるAに全員ビクッと反応し心配する。部屋を出ていた筈の左馬刻もドタバタ大きな足音を鳴らしながら部屋に戻ってきた
聞かれたAは青い顔色のまま『リュック……』と呟く
「リュック……?」
『あの工場に置きっぱだ……』
大きな声を上げた割には些細な事だったので全員拍子抜けをする。だが、Aにとったら色んな道具がありプリンがあり、そして海波になる為に脱いだ浴衣を入れているので、今すぐに取りに行かなければいけないと立ち上がろうとする
「Aさん。かすり傷とは言えまだ安静に――」
『大丈夫です!早く取りに行かないと無くなってしまう可能性が!』
「はぁ……。じゃあこうしましょう」
銃兎はズレた眼鏡を直すと行こうとするAを止める為にある提案をした
「彼処は警察がまだ居るはずなので、私と観音坂さんと伊弉冉さんが取りに行きます。なので貴女は休んで下さい」
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にゃんこ(プロフ) - はい。楽しみにしています。 (2021年8月8日 14時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - にゃんこさん» 了解しました!確実に出す予定なのでそれまでお待ち下さい!! (2021年8月8日 12時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - 予定でしたら大丈夫です。無理はしないで下さい。焦らずゆっくりでいいです。 (2021年8月8日 10時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - にゃんこさん» 予定はあるんですが、まだ第一回のディビジョンバトルも終わっていないので、結構後になってしまいます!申し訳ありません!! (2021年8月8日 9時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - 私も遅くなってすみません。大阪と名古屋の絡みはありますか? (2021年8月8日 7時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那 | 作成日時:2021年7月11日 23時