427話 どこに行ったんですか……!? ページ36
楽しく会話を繰り広げていたが、何気ない左馬刻さんの一言に不穏な空気が漂い始めた
「つーか、あのホスト遅せぇな」
ここの食事処は、奥にある扉を開けると少し開けた空間があり、女性用と男性用の御手洗の扉がある。二重に扉がある為 様子は全く見えないが、一二三さんが出てくる気配がない
「っ、も、もしかして女性の方々にナンパでもしてるのか……っ!?」
「伊弉冉さんは女性恐怖症ですよね?ナンパするんですか?」
「ジャケットを着たら真逆になって手当り次第に声をかけてしまうんです……」
「草食系から肉食系になるのか」
「茶化すな左馬刻。――もしナンパしているのであれば、注意しなければなりませんね」
そう銃兎さんが立ち上がろうとすれば「お、俺が呼んできますっ!」と独歩さんが焦りながら奥の扉へ走って行った
ドタバタと効果音が聞こえそうな慌ただしさに、銃兎さんは苦笑いしながら眼鏡の位置を押し直す
「やれやれ……観音坂さんは落ち着きが無いですね」
「すみません。彼は異常な程心配性ですから、皆さんを怒らせない様にと立ち回ってしまうんですよ」
「心配性は言い換えれば用心深いという事だ。その考えは戦場で必要な精神、悪い物ではない」
「ありがとうございます。そう言って頂けると独歩君も喜びます」
もう帰ってくるだろうと皆、扉に目を向ける――
バタンッ!!
荒々しい音と共に開かれた扉から出てきたのは、血相を変えた独歩さんだった
その手には一二三さんのジャケットが握られていた
「すすすすすみませんっ!!な、中に一二三が何処にも居ないんです!!」
青ざめた表情のまま言い放つ言葉に、全員弾かれた様に立ち上がる
「はぁ!?居ねぇってどういう意味だゴラァ!!」
「ヒィィッ!!すみませんすみません!全部の扉を開けてみたんですけど、このジャケットしか無くて!!」
左馬刻さんが爪が食い込むくらい観音坂さんの両肩を掴み怒鳴ると、怯えながらも状況を説明してくたのだが それは余計に皆の不安を煽った
『女性用の方に入ってるっていうのは……』
「一二三君のジャケットがあったので、流石に無いと考えられます」
「観音坂、トイレには窓はあったか?」
「えっ、あ、確か、あったと思います。慌てててハッキリ覚えてないですけど……」
「もし奇襲されたとするなら、伊弉冉は窓から連れ去られたと考えられる」
「時間はそんなに経っていない筈です。皆さんで手分けして探しましょう」
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にゃんこ(プロフ) - はい。楽しみにしています。 (2021年8月8日 14時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - にゃんこさん» 了解しました!確実に出す予定なのでそれまでお待ち下さい!! (2021年8月8日 12時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - 予定でしたら大丈夫です。無理はしないで下さい。焦らずゆっくりでいいです。 (2021年8月8日 10時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - にゃんこさん» 予定はあるんですが、まだ第一回のディビジョンバトルも終わっていないので、結構後になってしまいます!申し訳ありません!! (2021年8月8日 9時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - 私も遅くなってすみません。大阪と名古屋の絡みはありますか? (2021年8月8日 7時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那 | 作成日時:2021年7月11日 23時