【ヒプマイ】オートマタ・イストリア -8章- 貴方の価値観を壊したい

421話 花より団子ってやつですかね！？ ページ30

『おぉ！温泉卵！』

｢家で作る物より、こういった場所で食べる温泉卵は格別でしょう。卵自体栄養素が豊富ですから、健康的に食べれるのもいいですね｣

『じゅるり……』



・



『温泉卵ソフトクリーム！！？』

｢そんなモノまであるんだな……。ソフトクリームの横に温泉卵が乗ってるなんて……｣

｢独歩君！仔猫ちゃん達から聞いたんだけど、よく混ぜたらカスタードみたいな味がするらしいよ！｣

｢そうなのか――って……もう買ってきたのか｣

｢気になったからね！｣



・




『理鶯さん！温泉まんじゅうという物があるんですが、理鶯さんはこの甘さはいけますか！？』

｢テメェどんだけ食いモンに食いついてんだよ｣

『イタッ！』


温泉街に並ぶ店はどれもこれも美味しそうな物や珍しい物ばかりでついつい買ってしまった
今度は、食べ歩き用じゃなく旅館に持って帰って食べる用に饅頭を買おうとしたのだが、折角だから皆と食べたいので理鶯さんに聞いてみると何故か左馬刻さんに小突かれた


｢ふっ、小官は大丈夫だが、確か銃兎があんこが苦手だった筈だ｣

『え、そうなんですか！？』

｢っ……そ、そうですね……恥ずかしながら。ですが、お気になさらず好きな物を買って下さい｣

『折角なんですから皆で美味しい物を共有したいです』

｢よっし銃兎、今からお前はあんこ好きになれ｣

｢無理言うなッ、それならテメェは人参とピーマン食えよ！｣

｢無理に決まってんだろ！ンなもん食いモンじゃねぇわ！｣

｢はははっ！意外と碧棺君は子供舌なのかな？｣

｢あぁ゛！？テメェ舐めた事抜かすと砂にすんぞッ！あと左馬刻様って呼べって言ってんだろうが！｣

｢あの、ここにピーマン味のお菓子ありますけど｣

｢持ってくんじゃねぇよクソリーマンッ！！｣


3人が賑わっている中、寂雷さんに肩をちょんちょんと叩かれたので振り返ると、とある商品を指差していた。


｢Aさん。ここに温泉プリンという物がありますが、いかがでしょうか？卵本来の味を楽しめる様、甘さ控えめと書かれていますし毒島君も食べれるはずですよ｣

『おぉいいですね！これなら皆と食べれる気がします！』

｢貴殿にも気を遣わせてしまいすまない。やはり、好き嫌いを無くさなければならないか……｣

｢大丈夫ですよ。私にも嫌いな食べ物はありますから｣

｢神宮寺先生にもあるんですか？全て食べていそうなイメージでしたが｣

｢ふふっ、勿論ですよ｣

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