405話 口は悪くても皆の事 よく思ってるんですね ページ14
「しゃあっ!終わったぜ」
苦戦していた左馬刻さんも漸く終わった様で、勢い良くペンを置くと高らかに両拳を天に突き上げた
「ンじゃ、終わったから俺様シャワー浴びてくるわ」
特に私に見せる訳でもなく立ち上がると、この部屋を出ていった
だが、しおりは日記のページが開かれたままで、如何にも見て下さいと言われている様だった
『見ていいんですかね……?』
「恐らく自分から見て欲しいと言えないんでしょうね」
『なるほど……』
「それ程無防備にすると言う事は、小官達も見ていいのだろうか?」
「見るなと言われても、私は見ますけどね」
「さて、ハマの狂犬は何を書いたんですかね?」と意地の悪い笑顔で置かれていたしおりを手に取ると、私に渡した
そして仲良く3人で左馬刻さんの日記を覗いてみた
__Aの願い事を叶えるために、先生らも誘って旅行に行った
正直ヤクザの俺様が旅行で楽しむなんざ柄じゃねぇし、Aが楽しむ姿を見れるならそれでいいと思った。
だが、何だかんだで俺様も楽しんじまったな。
キツいコースを簡単にクリアする理鶯と細ぇくせに意外と脱落しなかった銃兎、流石俺様が選んだ男とソイツが選んだ男だわ。
先生ン所のリーマンとホストも中々な奴だった。クソホストはAを口説きやがる害虫だが、話を聞くと色々女に殺されかけてるらしい。だが、それを受け入れる懐の深さがあった。リーマンもへなちょこだが、キレた時の底力は俺様でも驚いた。流石、先生が選んだ野郎共だ。
Aからはメダルを貰ったし面白ぇ写真も沢山撮れた。梅食ったあの顔は傑作だから間違って捨てねぇ様に鍵付けとかねぇと。
まだ1日目が終わった所だが、行ってよかったって思う。また機会があれば皆と旅行すんのも悪くねぇな
『こ、これは……』
「書くのは苦手だと言う割には沢山書かれているな。枠からはみ出している」
「ふふッ、我々の王様はツンデレですねぇ」
読み終えた私達は左馬刻さんが出ていった扉の方を見ながら微笑む。口ではあれだけ暴言を吐いてるけど、本心はこんなにもリスペクトしてるんだな
『照れくさかったんですかね?』
「そうでしょうね。あんな事を言った手前、決まりが悪かったんでしょう」
この後、素知らぬ顔で戻ってきた左馬刻さんを3人で弄り倒したのは言うまでもない。
顔を真っ赤にし「テメェらニヤついてんじゃねぇッ!!」と怒鳴っていたが、瞳を激しく揺らし忙しなく髪を触っていたのでちっとも怖くなかった
406話 座る場所にも礼儀があると書いてました!!→←404話 はしゃいだけど、後々思い返すと恥ずかしいです!
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にゃんこ(プロフ) - はい。楽しみにしています。 (2021年8月8日 14時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - にゃんこさん» 了解しました!確実に出す予定なのでそれまでお待ち下さい!! (2021年8月8日 12時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - 予定でしたら大丈夫です。無理はしないで下さい。焦らずゆっくりでいいです。 (2021年8月8日 10時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - にゃんこさん» 予定はあるんですが、まだ第一回のディビジョンバトルも終わっていないので、結構後になってしまいます!申し訳ありません!! (2021年8月8日 9時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - 私も遅くなってすみません。大阪と名古屋の絡みはありますか? (2021年8月8日 7時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那 | 作成日時:2021年7月11日 23時