201話 凄く仲が良さそうです ページ7
またも状況処理が追いつかず、バタンと閉められた扉を見つめ固まっていると、隣で銃兎さんがフフッと笑って手を私の頬に添えた
「とても顔が熱いですよ?」
『……皆さんってヨーロピアンな挨拶好きなんですかね…?』
至って真面目に聞いたのだが銃兎さんはブフッ、と吹き出す。何故……と怪訝な目で見れば、誤魔化す様に「すみません」と苦笑いして謝られた
「ではリビングに戻りましょうか。Aさん、お茶でも飲みますか?」
『はい!』
リビングに戻ると銃兎さんはお茶を淹れにキッチンに向かい、私はソファに座り、戻って来るの待った。2人が居なくなった空間は、とても静かでなんだか大人の雰囲気を感じる
皆仲良いから3人揃うと賑やかになるなぁ
「何か楽しい事でも思い出したんですか?」
「にやけていますよ」とお茶を持ってきた銃兎さんに指摘されたので『皆さんの事です』と微笑みながら答えると、私と向かい合う様にソファに座って「私達、ですか?」と首を傾げた
『とても仲良いんだなって』
「そんな風に見えているんですか……?」
『はいっ』
「理鶯は理鶯で我が道を進みますし 左馬刻も左馬刻で俺様思考が強すぎていっつも年長者の私が振り回されてるんです。………尻拭いしてるこっちの身にもなれよ……」
心外だ、と言いたげに眉尻を下げた銃兎さんは、自覚がないらしい。成程、無意識であの仲の良さなのか……
ブツブツ言いながらお茶を飲む彼に、思わず小さく吹いてしまうとジト目で見られた
「人の苦労がそんなに面白いですか…?」
『いえ、それだけ大変な思いをしてるのにこうやって家に招いたりチームを組んでるので何だかんだ仲良いんだなって』
「そういう解釈の仕方ですか……。ただ私達は己の野望を叶える為に集まっただけなんです。私は左馬刻に野望を叶えてやるって言われたからついてきただけ。ただ目の前の敵を倒してDRBに勝つ。それ以上に干渉しない───────筈でした」
そう呟く銃兎さんの表情は何処か切なく、でも嬉しそうに見えた
「お互いの利益の為だけに組んだのにいつの間にか距離も近くなって、酒を飲み合う仲にはなりましたね」
『やっぱり仲がいいじゃないですか』
「その仲の良さに拍車をかけたのはお前の存在なのかもしれないな……」
お茶を味わっていると銃兎さんは優しく笑い何か呟いた。とても小さかったので聞こえず、ん?と首を傾げると「なんでもありません」と濁される。でもその表情は笑顔だった
202話 返信早くないですかね!?→←200話 だから2連続は……ッ!!
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刹那(プロフ) - 尊いさん» 尊いさん読んでくださりありがとうございます!!良かったと言って下さり凄く嬉しいです!次の章は全力制作中なのでもう暫くお待ちください!! (2021年4月25日 22時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
尊い - めっちゃ良かったです!!続き楽しみに待ってます! (2021年4月25日 22時) (レス) id: 8a111ea7de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那 | 作成日時:2021年3月30日 12時