215話 次は無い ページ21
｢ヒプノシス……オートマタ…？｣
イマイチ意味が読み取れず、ただ書かれた事を復唱すると三郎が補足して説明してくれた
｢この情報によると彼女はマイクを使わず、声を出すだけで精神干渉を行えるみたいです！しかも───｣
｢山田三郎……これ以上喋るな｣
興奮気味に三郎は説明をしていたが、突然入間さんは遮る。その声は普段とは掛け離れた地を這うような声だった
怒りを滲ませた声色に三郎は少し怯むが負けじと笑い捨てる
｢ハッ！なんだ！？お前達の作戦が暴かれた事に焦ってんのか！？｣
｢何だと……？｣
｢コイツを使って世界征服でもするのか！？そりゃ隠したくなるよな！！コイツの力は絶大。…世の中にバレたらパニック物だ！！こんな兵器をお前らは───｣
｢少年、これ以上彼女を侮辱するなら小官は黙っていないぞ｣
暫く静かに話を聞いていた毒島さんが口を開く。ゆっくりと開かれた蒼は銃口の様に鋭い殺意を感じ、俺と三郎は息が詰まる
｢な、何だよ…。兵器扱いしてご立腹か？随分と──｣
｢少年、小官の声が聞こえなかったか？次は無いぞ｣
流石軍人と言うべきか威圧だけで冷や汗が止まらない。三郎も立っているのがやっとなのか、手と足が震えていた
｢三郎、もう止めておけ｣
｢ですが！｣
｢入間さん、毒島さん、ウチの弟がすみません｣
弟の不手際は兄の責任。頭を下げ謝ると、三郎は不満そうに表情を歪ませながらも一緒に謝った
｢分かればいいんですよ。理鶯もマイクを仕舞って下さい。争いに来たんじゃないんですから｣
｢確かに必要無さそうだな｣
気づかなかったが毒島さんの右手にはマイクが握られていて、入間さんに言われるとポケットに仕舞った
本気で俺らを潰すつもりだったらしい
｢先手を打つつもりでしたが手遅れでしたか……。バレたなら仕方がない。正直に話しましょう。変に疑われるのは面倒ですし｣
｢いいんすか？｣
｢三郎君の情報も全てでは無いですからね、中途半端に知られて誤解されたくありません。───だが、今から話す事を外部に流してみろ……俺の権力を全て使ってお前らを潰すからな｣
入間さんは露骨に表情を歪ませ脅してきた
それほどAさんが大事なのか……？
｢絶対に口外しねぇが……二郎には伝えていいっすか？｣
｢……まぁ身内ですし、それくらいは許しましょう｣
｢あぁ｣
三郎は話を真剣に聞く為俺の隣に座る。入間さんはそれを確認すると｢では…｣とAさんの事を話し始めた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 128人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
刹那(プロフ) - 尊いさん» 尊いさん読んでくださりありがとうございます！！良かったと言って下さり凄く嬉しいです！次の章は全力制作中なのでもう暫くお待ちください！！ (2021年4月25日 22時) (
レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
尊い - めっちゃ良かったです！！続き楽しみに待ってます！ (2021年4月25日 22時) (レス) id: 8a111ea7de (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：刹那 | 作成日時：2021年3月30日 12時
