187話 突然の雷鳴 ページ42
理鶯は再び画面を自分の方に向け操作し始めたので、俺らは理鶯の後ろに周り画面を覗き込む
「小官がベースで見つけた日記は同じく破損していて調べられなかったが、他に辛うじて残っているデータはあった」
先ずはこれだ、と理鶯はとあるデータを表示させた
“プロジェクト名・
被検体名 A
年齢推定2歳
血液型A型”
「――これは18年前Aがオートマタになった日に書かれた物の様だ」
それは僅かなAのプロフィール。この時点でAは20歳以上という事と、血液型が判明した。あの性格で成人してたのかと、軽い衝撃が俺の中で走った
続いて理鶯は何かの表を表示させる
そこにはAが暴走した時に起こった症状が纏められていた
「周囲の人間を吹き飛ばす、発狂させる、意識不明の重体にさせる、眠らせる……どれもこれも凄まじいな……」
「あぁ、だが小官の時の様な身体能力向上とは書かれていないのだ」
「それはアレだろ。お前はAに酷い事をしてねぇから拒絶反応が起こらなかったんじゃねぇの?」
「確かに心で能力が変わると書いてあったがそれは暴走時にも適用するのか」
次はこれだ、とまた別のデータに変える瞬間辺りが眩しくなり轟音が響いた
威圧的な音は近くで鳴ったのか、建物の中にいる俺の耳にまでダメージを与えた。そしてその後に土砂降りの雨音がなり始めたので今のは雷だと理解する
「っ…てぇ……雷にしてはデカすぎんだろ」
「近くで落ちた様だな」
「もう11時ですか……どうします?退散しますか?」
「Aも心配するだろう。後はベースでゆっくり解析するとしよう」
理鶯はポケットからUSBメモリを取り出しパソコンに繋いでデータのコピーを始めた。コイツの用意周到さには感服するわ……
コピーを待っていると、いきなり銃兎がスマホを耳に当てたと思えば胡散臭い笑顔になり誰かと話し始めた
「Aさん?どうしました?――あぁ心配しなくても大丈夫ですよ」
Aからか…
何となく会話の内容が気になりアイコンタクトでスピーカーにする様命令すると、銃兎は渋々という形でスマホのスピーカーボタンをタップした
《だっ、大丈夫って!?すす凄い音鳴ってますよ外!!ヒィッ!!?》
雷が近くで落ちたのだろうAの間抜けな悲鳴がスピーカーから聞こえる。おかげで張り詰めた空気が一気に和んだ
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刹那(プロフ) - 戦国娘さん» 戦国娘さん読んでいただきありがとうございます!題名に惹かれたなんて嬉しい言葉感激です!頑張って考えた甲斐があります!!次の章は全力制作中なので50話が溜まり次第更新します!! (2021年3月17日 8時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
戦国娘(プロフ) - 題名に惹かれて全話読破しました!もう次の更新が楽しみすぎますo(><;)(;><)o次話の更新楽しみしてます(*^^*) (2021年3月17日 0時) (レス) id: 008b2d0f5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那 | 作成日時:2021年3月2日 12時