186話 博士の部屋 ページ41
カタカタと脇目も振らずキーボードを叩き続ける理鶯に近づき画面を覗き見ると、さっきと同じ様な画面だったのでハッキングしているのだろう
「さっきよりも厳重なロックがされている。少し時間がかかりそうだ」
画面を見つめたまま理鶯は俺らに言った。「ならこの部屋調べるわ」と返し、銃兎と2人で解除出来るまでの間部屋を調べる事にした
この部屋は他と違い機械が少なく、タンスやクローゼット、ベット等の家具が置いてあった
他に電子レンジや電気ポットが置いてあるキッチンカウンターもあるので、博士はこの部屋だけで自己完結させてたのだろうと推測出来た
キッチンカウンターの棚を開けると、15年前に賞味期限が切れた菓子やインスタントラーメンが入っていた
完全に腐ってんじゃねぇか……と顔を引き攣らせていると背後で銃兎が「うっ……」と短く唸った
振り返ると銃兎はクローゼットの前に立って不愉快そうに顔を歪ませていた
「何かあったのか?」
「あぁ、これを見てくれ」
銃兎が横にズレると、唸り声の原因が姿を見せた。その醜悪な見た目に反射的に銃兎と同じ様な唸り声を上げてしまった
理鶯も気になったのか、視線をパソコンからクローゼットの中に移すと目を大きく見開いた
「人……では無いな、アンドロイドか?」
「錆びてるしアンドロイドだろうな」
何故かクローゼットの中に人間と間違うくらいに精巧なアンドロイドが仕舞われていたのだ
長年放置されていたせいか所々錆びていたり、人体模型の様に皮膚が無く肉が剥き出しだった
あまりにもホラーな見た目で、この俺様でも流石に鳥肌が立つ。開けてそれがあったら心臓止まるだろ……よく叫ばなかったな……
「お前の舎弟はこれを見つけなかったのか?」
「何も言ってなかったな、見落としたのか?にしてもよく出来たアンドロイドだな」
アンドロイドに近づきツンツンと突っつく
表面は人のように柔らかいが少し沈むと金属の様に硬い感触がした
「どうやらそれはオートマタになる予定だった兵器の様だ」
解除出来たのか理鶯はパソコン画面を俺らに向けた
画面にはアンドロイドの設計図が表示されており、タイトルにヒプノシス・オートマタと書かれていた
「元々アンドロイドの予定だったが精神エネルギーが必要と分かって仕舞ったのか?」
「いや廃棄しろよ、何でンな所に仕舞ってんだ」
「どうやらコイツをAの代わりにしようと奮闘していた様だ。だが全て失敗に終わっていると書いてある」
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刹那(プロフ) - 戦国娘さん» 戦国娘さん読んでいただきありがとうございます!題名に惹かれたなんて嬉しい言葉感激です!頑張って考えた甲斐があります!!次の章は全力制作中なので50話が溜まり次第更新します!! (2021年3月17日 8時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
戦国娘(プロフ) - 題名に惹かれて全話読破しました!もう次の更新が楽しみすぎますo(><;)(;><)o次話の更新楽しみしてます(*^^*) (2021年3月17日 0時) (レス) id: 008b2d0f5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那 | 作成日時:2021年3月2日 12時