【ヒプマイ】オートマタ・イストリア -3章- いざイケブクロへ

184話 それは成長日記の様な…… ページ39

Aがここに置き去りにされただと…！？どういう事だ？博士が親代わりだったのか…？


《こんな可愛い子を捨てるなんてひっどい話っすけど、おかげでここの雰囲気良くなりましたよね。特にセンパイが》

《あぁ？んな言い方だと今まで俺が雰囲気悪いみたいじゃねぇか！》

《みたいじゃなくて事実っす！！今まで買い物以外部屋から出てこないし会話なんてまともに俺らとしてなかったじゃないすか！！》

《あんなにクールぶってたのに今ではAにデレデレだよなアハハッ》

《るっせぇ！テメェら！！良いじゃねぇか！コイツが可愛すぎるのが悪い！！》

《私悪い事した…？ごめんなさい……》

《くっ……謝んじゃねぇ…純粋過ぎるだろ……》

《あーあAを泣かしてやんの！》

《Aちゃんは悪くないよ？センパイが悪いんすから》

《くそぉテメェら後で覚えとけよ……》



ここに映る男達はAを兵器扱いどころか普通に人間として接してるじゃねぇか…。しかも溺愛してやがる……
A自身も博士に抱き着いてて結構懐いてる

パーティの途中なのだろうが動画はここで止まりまた再生ボタンが表示される
動画が終わり、戸惑いながら銃兎は眼鏡のブリッジを押し直す


｢これは……一体…？｣

｢撮影日は……19年前と表示されているな｣

｢つー事は報告書よりも1年前……この間に何があったんだよ……｣

｢他にもこのフォルダには動画が保存されている……｣


カチカチっと他の動画を再生するとそれも楽しそうな雰囲気でテンションが高い奴がAを撮っていた
どれもこれも人間の様に接しオートマタやそれを匂わす言葉は全く出てこない
成長日記かなんかかコレは……？


｢そういう事か……｣


真剣な表情で動画を見ていた理鶯は何かを思い出したのか、再び最初の報告書の画像を表示させた


｢どうした？理鶯｣

｢この前小官がここの施設は第三者により占拠されていたと言っていたのを覚えているか？｣

｢あー、そういえば言ってたな｣

｢時系列は分からなかったがこれで判明した。18年前にここは占拠されていた様だ｣

｢確かにそれだったらこの報告書と動画の温度差にも説明がつきますね｣

｢雰囲気からして動画のAはまだオートマタになっていないのだろう。つまり第三者がここを占拠しAを改造させた……という事だ｣

｢なら動画に映ってる奴らは被害者か？｣

｢恐らく……｣

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