検索窓
今日:34 hit、昨日:69 hit、合計:140,729 hit

166話 珍しい髪色 ページ21

彼にしては珍しく、歯切れの悪い言い方に何かに迷っているんだと察した


「そう確信を持てるなら問い詰めれば言うと思いますがね」

《そうなのだが……小官がそこまで踏み込んでいいのか判断出来ない》

「と、いいますと?」

《彼女は外の知識を満足に得ていない。だからこそ小官が傍にいなければと考えていたが、それはAにとっては苦痛なのではないかと思い始めた》


寡黙な彼がここまで饒舌になるくらいに悩むとは……気持ちはわからんでもない
いつの間にか大切な存在になったAは、傍にいて欲しい、遠くに行かないで欲しいと俺だって願っている
だがそれでは折角自由の身になった彼女を束縛する様なものだ


《彼女も1人の女性だ。小官達が関与して欲しくない事もあるだろう
だから嘘だと分かっても外出の許可を出した。もしAに何かあれば小官の責任だ
――銃兎……小官の判断は正しかったのだろうか?》


彼の言葉は俺の中で重く響いた
大丈夫なんて確信がない事を言っても無意味。なら俺が出来る事をしようじゃないか


「結果はどうであれ判断は正しいと思いますよ?彼女の事を思った優しい判断です。ならここは私に任せてくれませんか?」

《任せる…とは?》

「問い詰める役を私が担うんですよ」

《それでは銃兎が嫌われる可能性が……》

「嫌われ役なんて慣れてます。それに、大切なチームメイトに嘘をつく悪い子はしょっぴかないと」


ふふっ、と笑うと《すまないが頼む……》と真剣な声で返された
「では今晩会いましょう」の言葉を最後に電話を切れば、赤レンガ倉庫の警備室へ向かった

警察という肩書きは便利な物で、手帳を見せ監視カメラを見せて欲しいと頼むと快く了承してくれる
さて本当にAはいるのかどうか……


暫くモニターと睨み合いを続けたが一向にAらしき人物は現れなかった
なら次に行くか……
最近彼女は電車という交通手段を学んだから電車で遠出してるかもしれない…

次の目的地を決めた俺は車に乗り込み赤レンガ倉庫を後にした











ヨコハマ駅に着き先程と同じ様に警備室に入りカメラの映像を見せてもらう。本当に来たのか不明なので録画された物を早送りしながら確認をする


「ふっ、見つけましたよ…」


ありがたい事にAは珍しい青髪なので早送りでも簡単に見つける事が出来た
後は帰ってくるのを待つだけだな……

警備員に礼を言い部屋を出る

理鶯は優しいですが私は違います。正直に吐いてもらいますよ…?

167話 窮屈じゃないんです→←165話 私がイケブクロに向かってた頃



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (71 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
146人がお気に入り
設定タグ:ヒプマイ , 逆ハー , 愛され
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

刹那(プロフ) - 戦国娘さん» 戦国娘さん読んでいただきありがとうございます!題名に惹かれたなんて嬉しい言葉感激です!頑張って考えた甲斐があります!!次の章は全力制作中なので50話が溜まり次第更新します!! (2021年3月17日 8時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
戦国娘(プロフ) - 題名に惹かれて全話読破しました!もう次の更新が楽しみすぎますo(><;)(;><)o次話の更新楽しみしてます(*^^*) (2021年3月17日 0時) (レス) id: 008b2d0f5c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:刹那 | 作成日時:2021年3月2日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。