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164話 やはり私は詰めが甘いんですね ページ19

その声が耳に届いた瞬間、身体中に戦慄が走った
顔をギシギシとゆっくり後ろに向けると、そこには銃兎さんがとてもいい笑顔で立っていた
今日は休日なのかいつものスーツでは無くカジュアルな格好をしていた


『偶然ですね銃兎さん。今日休みなんですか?』


体も向け平然を装い接する
ぽ、ポーカーフェイスは最近練習してるから自信あるぞっ!!


「えぇ。忙しい仕事も終わりましたし、ゆっくり自分の時間を楽しんでいたんですよ

――今日は赤レンガ倉庫、に行ってました」



赤レンガ倉庫を凄く強調して言ったけど、もしかして理鶯さんか聞いてるのかな…っ!?動揺するな私っ!


『そうだったんですね!銃兎さんも行くんですね!』

「赤レンガ倉庫で休日を楽しんでいると珍しく理鶯から電話がありまして……」


コツ…コツ…と笑顔を崩さずゆっくり私に近づいてくる
その姿は恐怖でしかなく汗と震えが止まらない


「貴女も赤レンガ倉庫に遊びに行ったと聞きましてねぇ」

『理鶯さんから聞いていた――』
「それなのに何で駅から出てきたんですかねぇ…?」


遮る様に私の左肩にポンッ…と手を置くと、瞼を薄く開き、ギラりと光る孔雀色の瞳を覗かせ耳元で囁いた
あ…これやばい……


「悪い子ですねぇ?また事情聴取が必要な様だ」

『いやあれですよ!トイレ!トイレ借りてたんです!!』

「もっとマシな嘘をついたらどうです?ここから赤レンガ倉庫まで何十分かかると思ってるんですか」

『うっ…』

「約束の時間もあるでしょうし私の車に乗って下さい」


「勿論拒否権はありませんよ?」とまた耳元で脅されたので大人しく従い着いて行った
駐車場に停めてあった車まで行けば、銃兎さんは「どうぞ」と助手席の扉を開けてくれたので『失礼します』と言って乗り込む
それを確認した銃兎さんは扉を閉め、運転席に乗り込むなりガチャっと鍵を閉めた
私の方でも開けられるけど、これは逃げたら分かってるだろうな?という忠告だろう……恐ろしい……


「では…何処から聞きましょうかねぇ?」

『な、何をですか…?』

「ふふっ、この期に及んで嘘を通すなんて……その度胸だけは認めましょうか」


笑っているのに、朝の理鶯さんと同等の威圧を感じられた。これ正直に言ったら私の命無くなる……


「理鶯に嘘ついて何処行ってたんです?」


何か喋らないと、と口を動かすが、目の前の恐怖に負けて声が出ず空気を吐くだけだった
ポーカーフェイスも銃兎さん相手に無惨に砕け散った

165話 私がイケブクロに向かってた頃→←163話 やはりこうなるんですよ……



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刹那(プロフ) - 戦国娘さん» 戦国娘さん読んでいただきありがとうございます!題名に惹かれたなんて嬉しい言葉感激です!頑張って考えた甲斐があります!!次の章は全力制作中なので50話が溜まり次第更新します!! (2021年3月17日 8時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
戦国娘(プロフ) - 題名に惹かれて全話読破しました!もう次の更新が楽しみすぎますo(><;)(;><)o次話の更新楽しみしてます(*^^*) (2021年3月17日 0時) (レス) id: 008b2d0f5c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:刹那 | 作成日時:2021年3月2日 12時

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